政府が「観光立国」の目玉と位置づけるカジノを含む統合型リゾート施設(IR)をめぐる贈収賄事件で、IR担当副大臣だった衆院議員、秋元司容疑者(48)が25日、東京地検特捜部に収賄容疑で逮捕され、事件は重大局面を迎えた。秋元容疑者に対する特捜部の捜査は今夏以降、半年間に及んだ。複数業界での疑惑を調べる中で、最終的に「職務権限が明確」(検察幹部)という「IR」にメスを入れた。 秋元容疑者の資金集めに注目し、数年前から情報収集を進めていたという特捜部の捜査が、秋元容疑者周辺に迫ったのは、今年7月。特捜部が手がけた国の企業主導型保育事業をめぐる詐欺事件だった。捜査の過程で詐欺罪で起訴された男性被告が、秋元容疑者の政治資金パーティー券を複数企業に数百万円分購入させていたという疑惑が浮上したのだ。 しかし、1人当たり150万円の量的制限を超えない限り、複数名義でのパーティー券の大量購入は「脱法的だが合法