リビア・トリポリ中心部の緑の広場で、カダフィ政権の事実上の崩壊を祝う反体制派兵士と市民ら=2011年8月24日、和田浩明撮影 【トリポリ和田浩明、カイロ樋口直樹】リビアの反体制派は23日、首都トリポリ南西部バーブ・アジジヤ地区にある最高指導者カダフィ大佐の居住区兼軍事基地に突入し、制圧した。大佐は24日未明、居住区からの撤退を認めた。トリポリが陥落したことで42年にわたったカダフィ政権は崩壊した。東部ベンガジに拠点を置く反体制派・国民評議会(NTC)は24日、毎日新聞の取材に代表団の一部がトリポリ入りしたことを明らかにした。NTCによる政権移行が今後、本格化される。 大佐はトリポリのラジオ放送を通じ、バーブ・アジジヤ地区から「戦術的に移動した」との声明を発表。「殉教」や北大西洋条約機構(NATO)との戦いの勝利を改めて誓った。依然として行方は分かっておらず、反体制派が拘束を目指している。