東京大学が、学力試験だけでは測れない優れた才能などを持つ生徒を求めて、2016年度入試で初めて実施した推薦入試の合格者が10日、発表された。全10学部で計100人程度の募集枠に対して合格者は8割弱の計77人だった。どのような受験生が合格したのか、国内最高峰の大学が推薦入試を導入した意義や効果はどうだったのか。AO(アドミッション・オフィス)・推薦入試指導の専門塾「AO義塾」(東京・代々木)出身の推薦入試合格者や、同塾長の斎木陽平氏に振り返ってもらった。 2月10日の夕方、「AO義塾」の教室には、東大推薦入試に合格した塾生5人が次々と報告に訪れた。5人は斎木塾長と抱き合って喜びをかみしめ、出迎えた塾生仲間に「やったよ」と笑顔を見せていた。 同塾では昨年秋、受験生8人を対象に出願書類の作成をサポート。さらに昨年末には、この8人を含めた27人を対象に、面接などの2次選考の直前対策講座を開いた。学
「ゴルゴ13」シリーズなどで知られる漫画家さいとう・たかをさんのコンビニ限定の長編コミックが、作者に無断で約400ページ分を間引いて編集、発行されていたことがわかった。 出版した「リイド社」(東京都杉並区)は、さいとうさん側に謝罪し、近く、同社ホームページ上に間引いた部分を無料公開するという。 コミック本は、小惑星の地球衝突を描いた「ブレイクダウン」(上下巻、計約1000ページ)。1995年から97年にかけ、同社の雑誌(休刊)に連載され、単行本化された。 本来は計約1400ページの長編で、コンビニ向けに5万部を再出版する際、著作権を持つさいとう・プロダクション(中野区)に無断で400ページを省いたという。この結果、下巻の冒頭から何の説明もなく新しい人物が登場したり、主要な人物が姿を消したりして意味が通じなくなっていた。 リイド社は「大がかりな省略は、著作権者の了解を受けなければならなかった
下田海上保安部は28日、静岡県伊東市の海岸で27日に泳ぎに出たまま行方不明になっていた神戸市の会社員の男性(29)が約22時間ぶりに救助されたと発表した。 同保安部によると、男性は28日午前10時頃、伊東市から約40キロ離れた同県下田市の白浜海岸に自力で泳いで上陸し、見回り中のライフセーバーに保護された。同市内の病院へ救急搬送されたが、ケガなどはないという。同保安部は「これほど離れた場所で無事に発見されるのは珍しい」と、驚いている。 発表によると、男性は27日正午頃、仲間と伊東市の海岸から約800メートル離れた離島に泳いで渡ろうとしてはぐれ、行方不明になった。男性はシュノーケルをつけ、水着は上が長袖、下は短パンだったという。
歯周病の原因となる細菌をのみ込むと腸内細菌が変化して様々な臓器や組織に炎症を起こすことが、新潟大大学院医歯学総合研究科の山崎和久教授(58)のグループの研究で明らかになった。 歯周病が動脈硬化や糖尿病などのリスクを高めることは知られており、口腔(こうくう)内の衛生管理が全身の健康を保つことを裏付ける研究結果として注目されそうだ。 これまでは、歯周病になった歯茎などの患部から細菌などが侵入し、全身を循環して血管や脂肪組織、肝臓などに炎症を起こすと考えられていたが、具体的な立証はされてこなかった。 研究では、歯周病の原因菌の一つをマウスの口に投与したところ、腸内細菌のバランスが崩れ、腸壁の細胞の間に生じた隙間に悪玉菌が侵入した。これによって、悪玉菌の毒素が分解されずに腸から吸収され、血液を通して様々な臓器に広がることが証明された。 これらの変化は、肥満や糖尿病でみられる特徴と似ているため、歯周
精子も年齢を重ねると、最近話題になっている「卵子の老化」と同様に、受精能力が低下する可能性があるという研究を、独協医大越谷病院(埼玉県)泌尿器科の岡田弘教授らのグループがまとめた。 18日から東京都内で開かれる日本産科婦人科学会で発表する。 岡田教授らは、男性不妊外来を受診した男性のうち、明らかに精子の形態や運動能力に異常が見つからない80人分の精子を採取。精子の能力を調べるために、マウスの卵子に顕微授精させて、分裂を促す活性化能力があるかどうかを調べた。 その結果、35歳未満の男性の精子では約7割に活性化能力があったが、35~39歳では62%、40~44歳では52%、45~49歳では39%と、35歳を境に低下した。
文部科学省は28日、昨年4月の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の分析結果から、親の年収や学歴が高い家庭の子どもほど学力が高い傾向があることがわかったと発表した。 年収が「1500万円以上」と「200万円未満」の家庭では、学力テストの平均正答率が小6で最大26ポイント、中3で最大23ポイントの差があった。学力と年収の関係について全国規模で調べたのは初めて。 学力テストに合わせ、全国の小中学生の保護者約4万人から年収や最終学歴などを回答してもらい、分析した。 結果によると、知識の活用力などをみる小6の算数のB問題で、親の年収が「1500万円以上」の子どもの平均正答率は71・5%、「200万円未満」は45・7%で、所得の高低により大きな差があった。中3の数学Bでも、「1500万円以上」は53・4%で、「200万円未満」の30・0%と差をつけた。
国土交通省は28日、少子化の影響で、全国で人が住んでいる地域のうち6割以上で、2050年には人口が半分以下に減るとの推計を発表した。2割の地域は住民がゼロになるとしている。 日本の国土を1平方キロ・メートルごとの碁盤状に区分した約18万地域について、国勢調査や国立社会保障・人口問題研究所の推計などを基に、国交省が試算した。 10年の人口と比べると、44%の地域は人口が半分以下となり、19%の地域は無人になる。人口が増えるのは大都市圏の2%(3480か所)の地域だけだった。 国交省は今夏をめどに「国土のグランドデザイン」をとりまとめ、10年単位の中期的な国土づくりの指針となる「国土形成計画」を見直す。
厚生労働省は、スギ花粉症の根治を期待できる、口に含むタイプの新治療薬を初めて承認した。 花粉症の原因となるアレルギー物質の花粉エキスを少しずつ服用して体に慣れさせる仕組みの薬で、既存の注射による投与よりも患者の負担が少ない。4月に保険適用され、6月以降に医師の処方薬として販売が始まる見通しだ。 承認されたのは、鳥居薬品(東京都)申請の「シダトレンスギ花粉舌下液」。患者は、目薬のような形の容器から、花粉エキス入りの液状の薬を舌の下にたらし、その後のみこむ。12歳以上が対象で、2年以上の毎日の服用によって症状が治まることが期待される。自宅で服用できる。 花粉が鼻などから入り、アレルギー反応を促進する細胞が増え、花粉症につながる。新薬を服用し続けて、このアレルギー促進細胞の増加が抑えられる体質に変えていくという。
中央線の踏切で動けなくなっていた電動のシニアカーに乗った高齢者を救助したとして、山梨県笛吹市立春日居小(笛吹市春日居町桑戸)の女子児童7人に18日、JR東日本八王子支社から感謝状が贈られた。 同支社によると、7人は下校中の11月18日午後4時5分頃、同市春日居町熊野堂の中央線・熊野権現踏切で、シニアカーに乗った高齢の女性が動けなくなっているのを発見。踏切は警報機が鳴って遮断機が閉まっていたため、4年女児が踏切に設置されていた緊急停止ボタンを押し、残りの6人は近くにいた大人に助けを求め、遮断機を上げて女性を踏切の外に出した。 当時、踏切から約1キロ東側にある春日居町駅には下り普通電車が停車中。緊急停止ボタンが押されたため、運転手に通信指令室から連絡が入り、電車は徐行しながら踏切近くまで走行し、女性が救助されていることを確認したという。 同校でこの日行われた贈呈式では、甲府駅の八代善一郎駅長が
文部科学省は世界大学ランキングの上位100校入りを支援するため、10国公私立大学に対し、年100億円補助することを2014年度予算の概算要求に盛り込む方針を固めた。 10校を「スーパーグローバル大学(仮称)」に指定し、海外の大学との共同研究や著名な研究者の招請を後押しして、ランキングを上昇させることを目指す。 政府は大学の国際的な地位向上を通じて、産業競争力の強化を狙っている。6月にまとめた成長戦略「日本再興戦略」では、10年間で上位100校以内に10校以上入ることを目標にスーパーグローバル大学制度を創設することを掲げた。 ランキング上昇のためには、大学に所属する研究者が独創的な研究を行うことを通じて、研究論文が他の研究者から引用されることなどが必要となる。
現代の人類とは別種のネアンデルタール人は、1歳2か月で乳離れしていたとする研究成果を、米ハーバード公衆衛生大学院などの研究チームがまとめ、23日付の英科学誌ネイチャーに発表する。 約2年半かかる現代人よりも乳離れの時期が早く、出産間隔が短かった可能性がある。 研究チームは、母乳に「バリウム」という物質がわずかに含まれていることに着目した。歯のエナメル質には成長の過程が年輪のように記録されて残ることを利用し、エナメル質のどの部分にバリウムが多く蓄積されているかを調べた。 ベルギーで発見された、8万~13万年前に生きていたとみられるネアンデルタール人の子供の化石から奥歯を取って分析。その結果、生後7か月は母乳だけで、続く7か月は母乳と離乳食の両方で育っていた可能性が高いことがわかった。
14日告示の滋賀県彦根市長選(21日投開票)で、幕末に彦根藩主・井伊直弼が暗殺された桜田門外の変が異色の争点になっている。 立候補表明した新人が、暗殺に関与した薩摩浪士一族の子孫で、現職側が立候補を批判したのが発端。他の立候補予定者や市民の間では「市政課題とは関係ない話」と冷ややかな見方も出ている。 市長選には、4選を目指す現職獅山向洋(ししやまこうよう)氏(72)と、いずれも無所属新人の有村国知(ありむらくにとも)(38)、大久保貴(おおくぼたかし)(49)の両氏が立候補を予定している。 事の発端は、獅山氏の支持団体が「現代の『桜田門外の変』」と題して作成したビラ。有村氏の先祖が井伊暗殺に関わったことに触れ、「末えいがなぜ、よりによって彦根市長になろうとするのか。市の歴史と伝統を守る市長として容認できない」と記述。大久保氏に対しても「歴史を知らないのか。見解を明らかにすべきだ」と書いてい
紙の本をスキャナーで読み取り、自前の電子書籍を作る「自炊」の代行業者に対し、スキャン行為を許諾する代わりに、業者から著作権使用料を取る構想が、作家や漫画家などの著作者団体の間で検討されていることが25日、わかった。 日本文芸家協会や日本漫画家協会、日本写真著作権協会などが、きょう26日、「蔵書電子化事業連絡協議会」を設立。許諾を与える枠組みやルール作りについて本格的な協議を始める。 個人が自ら使用する目的で自炊を行うことは、紙の本を自分でコピーするのと同じく、「私的複製」として著作権法で認められている。しかし、自炊代行業者は客の依頼を受け、紙の本を1冊100円前後で大量に電子書籍化している。作家や出版社は、複製者と利用者が異なるため私的複製には当たらず、著作権法違反だとして、スキャン行為の差し止め訴訟を起こすなど反発を強めてきた。
コンピューターのハッキング技術を競う初の国主催の全国大会が、2、3の両日、東京・秋葉原で開かれた。 遠隔操作ウイルスによる誤認逮捕事件や省庁へのサイバー攻撃などハッキングによる被害が相次ぐなか、情報セキュリティーの専門家「正義のハッカー」を発掘する狙いがある。 競技では、サーバーの弱点を見つけて侵入したり、攻撃者によって情報を抜かれたサーバーを調べ、いつどのような情報が抜かれたのか突き止めたりするスピードと正確性を競う。社会人が対象で、全国から46チーム166人が出場。この日の全国大会には、昨年11~12月に国内4か所で実施された予選を勝ち抜いた9チームが進出した。 優勝したのは、都内の情報セキュリティー会社に勤務する技術者4人で作るチーム「Agent4」。メンバーの1人(25)は「これまで“ハッカー”は悪いイメージだったが、国が重い腰を上げて正義のハッカーの腕試しの場を設けてくれたのは非
文部科学省の国立教育政策研究所が、全国学力テスト4回分の傾向を分析した結果、小学6年生の半数近くが、小5までに学ぶ「小数のかけ算・割り算」の意味を理解していないとみられることが分かった。 同研究所は、小6と中3が参加した2007年度から10年度までの4回分のテスト結果を今回初めて一括して比較調査した。全国学テでは同一問題は出題されないため、同種の問題を比較した。 深刻な課題が見られたのは、小6の算数。小数が絡む「□×1・2」や「□÷1・3」など四つの計算式のうち、式の答えが「□」に入る数字より大きくなるものを選ぶ問題の正答率が45・3%など、類似した小数に関する問題の正答率がいずれも低く、最高でも55・7%だった。 「5×1・2」のような単純な計算の正答率は高い傾向にあるという。 同研究所では、「低学年で学んだはずの小数やそのかけ算、割り算の意味が理解できておらず、指導方法を再検討する必要
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