「ヤード! お前をこのパーティから追放する!!」 「メートルさん! どうしてですか!? どうして俺が追放されなければならないんですか!?」 俺の名はヤード。 ヤード・ポンドと言う名だ。 冒険者をやっている。 結構名の知れた冒険者パーティに所属しているのだが、そのリーダーであるメートルさんから突然の追放を言い渡されて困惑しているところだ。 「お前のせいで計量がめちゃくちゃ手間なんだよ! キリのいい数字ならいざ知らず、端数の出るような再計算を俺達はもう求めていない!!」 メートルさんが俺の胸倉を掴みながら声を荒げた。 いや、計量が手間って……。 コンピュータ全盛の時代なのだから再計算なんて数字を入力するだけですぐ終わるだろう。 そんなことでパーティを追放されたらたまらない。 「大体インチとセンチで語感似すぎだろ! ネットショップでネジ買ったらくっそでかい奴届いた時の気持ち考えた事ある!?」 そ