アメリカの軍事同盟であるNATO諸国。特にその中でも、冷戦後のドイツは「戦場」ではなくなっている。それでもアメリカ軍は、冷戦後の対ロシア、そして対テロ戦という新しい枠組みの中で駐留を続けるが、ドイツは「開戦」の直接の戦場もしくは被害国にはならない。 これが「平和時」の受入国、そして地位協定である。 アメリカの譲歩 「平和時」においては、受入国の「主権」は完全に回復している。「戦時」では”やりたい放題”できても、「準戦時」に地位協定で与えられた駐留特権でも受入国の国民の「主権意識」が許さなくなってくる。「平和時」においてはなおさらである。 そこで、アメリカが経験的に譲歩してきたのが「互恵性」の導入である。つまり、外交特権のように、受入国の軍隊がアメリカに駐留する場合にも、同じ特権を認める方式である。実際は、アメリカ軍の駐留が圧倒的に大きいのであるが、”法的には対等”とするやり方である。 *「