概要 C++11 の正規表現ライブラリの仕様の曖昧な部分を指摘し、現実の実装のぶれを例示します。 Multiline 定義 ECMA-262 では、Multiline について以下のような定義が存在します。 §15.10.2.6 (ECMA-262) Multiline が true の場合 ^ や $ は改行文字の直後や直前にもそれぞれマッチし、 false ならばマッチしない。(文字列の先頭と最後にはそれぞれ常にマッチする) §15.10.4.1, §15.10.7.4 (ECMA-262) 新しく作られた正規表現オブジェクトのフラグに "m" が指定されている場合、 multiline プロパティは true, そうでなければ false。 (つまり、デフォルトでは false) ところが C++11 n3485 には Multiline についての言及はありません。 したがって E