関西電力は22日、40年を超えて運転している美浜原子力発電所1号機(福井県美浜町)について、敷地内での置き換え(リプレース)に向けたスケジュールを一時凍結する方針を固めた。福島の原発事故の収束にめどが立たず、地元・福井県の理解にはより時間が必要だと判断した。 八木誠社長が27日に予定している定例社長会見で発表する。 関電は昨年6月、美浜1号機の将来の廃炉と、後継機を増設する置き換えの方針を発表。今秋に予定していた1号機の運転継続期間の発表も含め、計画やスケジュールを根本から見直す。ただ、置き換えを目指す考えは変えない。 後継機の建設に向けた立地調査は震災後に中断。今年度中としていた高浜4号機(同県高浜町)でのプルサーマル発電や、来年夏に運転開始40年となる美浜2号機についての運転方針の判断も遅れそうだ。 福井県の西川一誠知事も「過度の原発依存を改める方向が望ましい」とするなど地元の
東日本大震災で、かつての津波の教訓で高台に移転した集落は被害を免れ、海岸に残った街は壊滅した。復興策に政府も検討を始めた高所移転。数十年に1度の災害に備え、不便な高台に住み続けるのは簡単ではない。 岩手県大船渡市三陸町綾里の白浜集落。付近は標高23メートルまで津波が駆け上がったが、約200人が住む62戸の住宅は無傷で犠牲者もいなかった。1933年の昭和三陸大津波を機に、海岸から高台に移していた。 民宿経営の熊谷正吾さん(85)によると、当時、未明の暗闇を襲った大津波で、住民211人のうち62人が死亡、家屋はほぼ壊滅。生き残った人々は高台に唯一残った家にすし詰めになって暮らしながら、そこより上に集落を再建すると決めたという。 再興し、次世代が育っても、いろりを囲んで子らに話すのは津波の恐怖。「谷底に住めば、毎日の漁は楽になる。でも80年間、誰も戻ろうと言い出さなかった」と熊谷さんは言う
東電社長が原発周辺の住民に土下座謝罪2011年4月23日5時2分 印刷 Check 避難所を訪れ、被災者に手をついて謝罪する東京電力の清水正孝社長(中央)。川内村から避難している秋元ケサ子さん(94)が「こんなにひどい目にあったのは生まれて初めてだ」と訴えると、清水社長は「申し訳ない」と頭をさげたという=22日午後1時49分、福島県郡山市のビッグパレットふくしま、葛谷晋吾撮影 福島県を22日に訪れた東京電力の清水正孝社長は、福島第一原発事故の発生後初めて佐藤雄平知事に謝罪した後、原発近くの5町村が仮役場を置く県内外4施設を回り、住民らに謝った。 郡山市では、川内村の遠藤雄幸村長や富岡町の遠藤勝也町長に会い、「一日も早く古里に戻れるように全力を尽くします。改めておわび申し上げます」と述べた。その後、約1300人が避難生活を送る施設内を2時間近くかけて回った。 富岡町の男性(29)は「5歳の長
3代目ビートル、やっぱり丸いぞ 独VWが初公開2011年4月23日10時24分 印刷 Check フォルクスワーゲンが上海で初公開した3代目「ビートル」=20日、上海市、吉岡写す 独フォルクスワーゲン(VW)はカブトムシのような形で知られる「ビートル」の3代目を、28日まで開かれている上海国際自動車ショーに出展した。全面改良は1998年以来13年ぶり。今秋の北米を皮切りに、日中を含む各国で販売する。 初代から続く丸みのあるフロントに、2代目よりすっきりと流れる後部のラインが特徴だ。車幅はやや広げ、車高を低くした。 VWはショー開幕前夜の18日、上海で別会場を用意し、世界で初公開した。中国市場が大きくなり、上海のショーでは中国語で「全球首発」と言う世界初出展の車が外資だけで19を数えた。(上海=吉岡桂子)
避難所のトイレを掃除する村上キクエさん=22日、岩手県陸前高田市気仙町、川津陽一撮影「トイレの神様」の村上キクエさん(右)。幼なじみの三嶋ひとみさんは料理係で、一緒に避難所生活を支える=岩手県陸前高田市気仙町で、中山写す 水道も電気も来ない、まだまだ不自由な生活。でも、そんな避難所にも「トイレの神様」がいる。「ちょっとでも気持ちよく過ごせたらね」とほほ笑むのは、女神様の村上キクエさん(71)だ。 宮城県境に近い岩手県陸前高田市気仙町。64段の急な石段を上った高台にある月山神社に、津波で家を失った68人が暮らしている。 「うちにはトイレの神様がいるんです」。衛生状態を見回りに来た県の担当者は、説明を聞いてきょとんとした。「あそこ」と指された先、マスクにゴム手袋姿で動き回る村上さんがいた。トイレ掃除を一手に引き受けている。 3月11日、大きな揺れの後、「津波が来るぞ」と町中が大騒ぎにな
経済産業省原子力安全・保安院が、福島第一原子力発電所の事故について、事故やトラブルの深刻さを示す国際原子力事象評価尺度(INES)で当初は「レベル3」と暫定評価していたことがわかった。レベル3は「事故」ではなく「事象」に分類される。保安院の初動の認識が甘かったことを示した。 保安院は3月12日夜の記者会見でINESで「事故」にあたるレベル4と発表した。その後、旧ソ連チェルノブイリ原発事故に匹敵する最高のレベル7にまで引き上げられた。 レベル3の評価は地震発生から約10時間後の3月12日午前0時半の段階。福島第一1〜3号機、福島第二1、2、4号機について地震と津波の影響で、外部電源も非常用電源も使えなくなっており、原子炉から熱を除く機能が失われたことから評価した。 その2時間半後には福島第一原発で放射性物質を含む蒸気を外部へ放出する排気(ベント)の方針が発表された。このころ、すでに原子
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