ジャニーズ事務所の「外部専門家による再発防止特別チーム」が発表した調査報告書に「メディアの沈黙」が被害拡大の一因になったと指摘する部分がある。 これを受けてテレビ各局とも、ニュース番組で反省の弁を述べたり、社としてコメントを発表したりしている。しかし、テレビ業界内部の人間として、私はどうにもこの「反省の弁」を聞いてもスッと腑に落ちない。モヤモヤしたものが残る。 たしかに「メディアの沈黙」は大きな問題だ。ぶっちゃけ、テレビ関係者なら誰しもが「ジャニー喜多川氏による性加害の噂」を知っていたと思う。それをなぜ報じなかったのか、というのは非常に大きな問題で責任を問われるべきだ。 しかし、もっと大きな問題がある。それは「なぜテレビはジャニーズとの取引を続けたのか」ということだ。事務所のトップが日常的に所属タレントの少年に性加害を続けているという噂が囁かれている会社に、「それは事実か」と確認することも