LGBTを巡る問題を政治の場に引き上げるにはどうすればいいのか。米国の歴史も踏まえ、元東京新聞ニューヨーク支局長でゲイのジャーナリスト、北丸雄二氏=米・ニューヨーク在住=に聞いた。 ――米国でのLGBTを巡る運動は、どんなふうに始まったのですか。 「1950~60年代は同性愛者を受け入れてもらおうとする運動でした。あえて過激な言動を控え、きちんとした格好をして、プラカードを手に整然と街を歩く。そうすることで、自分たちは無害だ、セックスの化け物ではない、と理解してもらおうとする運動だったのです」 ――それが変わったのは、69年のストーンウオールの暴動からですね。 「そうです。警察がニューヨークのゲイバー『ストーンウオール・イン』を摘発したのをきっかけに、ゲイやレズビアンたちが蜂起した事件です。その後、全米各地で若い人たちが中心になって同性愛者の人権団体をつくった。そして同性愛者の解放運動が、
「成(な)りたい人」になる-。自治体主催のものとは別に、こんな意味が込められた成人式がある。「LGBT成人式」。レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字から名付けられたこの式典は、ありのままの自分を受け入れる場として多くの性的少数者が集う。19日、都内の会場。参加した約170人の輪の中に、晴れやかな笑みを見せる県内在住の新成人がいた。 男物の黒スーツにネクタイ姿。凜としたいでたちで、大和市に住む専門学校生の男性(20)は会場に入った。心は男性なのに、体は女性。心と体の性の不一致に、幼いころから違和感を覚え生きてきた。 姉のお下がりのスカートをはいた朝、必ずランドセルにズボンを忍ばせ家を出た小学生時代。通学途中に公園のトイレに立ち寄り、人知れず着替えて登校していた。 やがて訪れた月経や胸の膨らみ。成長するにつれて「女」である現実を突きつけられるたび、心の性とのずれ
■新訳男女 語り合おう■ 同性愛や両性愛、性同一性障害など多様な性の人たちが、どんな学校生活を送っているのか-その実情を探る当事者アンケートが1月、九州・沖縄在住者を対象に初めて実施された。その結果、半数以上が自分の性(セクシュアリティー)によってつらい思いを味わい、6割は相談相手がいなかったと回答。教育現場における支援の重要性が浮かび上がった。 (新西ましほ) アンケートは、福岡市を拠点に当事者への情報発信に取り組む民間団体「Rainbow Soup」が1月8~28日にインターネットを通じて実施。10代14人▽20代51人▽30代39人▽40代18人▽50代以上4人-の計126人が回答した。 「自分のセクシュアリティーを自覚した時期」については、小学校より前は17人、小学校36人、中学校30人で、全体の66%が義務教育期間までに自覚していた。 「セクシュアリティーによって学校生活でつらい
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く