兵庫県明石市は26日、全国から公募していたLGBT(性的少数者)や多様な性への理解を進める施策を企画・立案する任期付き専門職員に、2人を採用したと発表した。LGBTの支援に取り組んでいる増原裕子さんと、同市内で啓発団体の代表をする高橋朗さん。 同市は本年度中に、同性カップルを結婚に相当する関係に公認する「パートナーシップ制度」を導入する方針。性別を問わない公衆トイレの整備や学校制服の検討にも取り組む。市は昨年12月、LGBT当事者や、性の多様性に理解と知識がある人を公募し99人の応募があった。4月1日の採用で、任期は最長5年。 増原さんは2015年、全国で初めて東京都渋谷区から「パートナーシップ」の証明書を受け取ったことでも知られる。19年参院選に京都選挙区から立候補し落選した。高橋さんは、明石市でLGBT当事者の交流や啓発に取り組む団体「ソラニジアカシ」の代表を務めている。(小西隆久)