若手アーティストらが多く集う古都・京都で、一つの建物を複数で共有するシェアハウス方式の共同アトリエが増えている。家賃を分担して広い制作スペースが確保できるだけでなく、そのままギャラリーとして自分たちの作品を公開できるのも大きなメリット。鑑賞する側にとっては、制作の場で作品を見ることによって、より身近に感じることができる。不況でアーティストにとっては厳しい環境が続く中、若手の制作、発表の場として、その重要性は今後ますます高まりそうだ。(坂下芳樹)家賃は1人2万~3万円 京都市東部の山科区。山あいの静かな住宅街に、古い平屋の住宅を改造した共同アトリエ「蓮華(れんげ)荘」がある。ここを活動の拠点としているのは、京都市立芸大や同大学院出身の20代のアーティスト6人だ。 油彩、染織、パフォーマンスと6人の制作の分野や作風はさまざま。しかし、「制作と作品の保管の場所に困っている」ことが共通していた。そ