20世紀後半、日本の製造業は国境を越えて活躍し世界に冠たる地位を築き上げました。私が働いたソニーも今から64年も前の敗戦直後に誕生して急成長し、日本が誇る世界企業として登り詰めました。次々と生み出す画期的な商品の数々は、世界中の人々を魅了し続けてやみませんでした。 その日本の存在感が、ここ最近、急速に薄らいでいます。それは多くの日本人が日々感じていることだと思いますが、実際に、経済産業省の産業競争力部会から出ているレポート等を見ても、日本の国際競争力がこの数年のうちに大きく低下してしまったことがよくわかります。 インターネットが短期間に社会インフラとなってから世の中の変化のスピードが劇的に速くなりました。そして大きな変化の流れの中にあっては、その中に積極的に身を投じるスタンスが新しいチャンスをつかむことに繋がります。変化を拒んだり、変化に対して慎重になり過ぎるとあっという間に淘汰されてしま