最近では、従来の飲む薬に代わって、遊ぶ薬で病気を治療しようという試みが進められている。 アメリカでは、アクション系のテレビゲームを通じて感覚刺激や運動刺激を与えるというコンセプトに基づいて考案された「プロジェクトEVO(Project: EVO)」が注目を集めている。 このテレビゲームを応用した「デジタル薬」が、子供の自閉症スペクトラム障害(ASD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)の症状を和らげてくれるそうだ。 新たに発表された研究論文によれば、今回このプロジェクトEVOの実行可能性と安全性が確認されたという。 自閉症とADHDを併発する子には従来の治療が効かない ASDを抱える子供は、その5割までもに何らかのADHD症状が見られ、およそ3割はADHDを併発していると診断されている。 ASDとADHDを併発している子供は、周囲の状況に気を取られて集中力を維持できないなど、認知機能が遅れる