【編集部から】 すでに日常生活の一部として切り離せなくなった感のあるインターネット。パブリックとプライベートを併せ持つ領域で、「ネットカルチャー」と呼ばれる現象がたち現れてきました。これらの現象に対して、新進の社会学者が社会システム理論などを駆使し、鋭く切り込みます。 前回私は、個人サイトの開設・維持の動機付けとして「有名性」への志向、つまり彼らは「匿名的=他の誰とでも交換可能」な近代社会に生きる「この私」として認められたいということがあるのではないかと述べた。そこで公開される「私」は、例えば日記という形で登場する。しかし、これまでネット上で「日記」を公開することの意味について論じられたことは少ない。 ホームページの定番コンテンツといえば、個人のサイトから芸能人のサイトに至るまで、プロフィール、日記、BBS、リンクなどが挙げられる。「他の人と繋がる」ことが目的である後ろの2つに対して、プロ
ここ数年で、私たちにとってのWebのあり方が大きく変わったと実感できる現象のひとつに、「個人ホームページ」に代わる「ブログ」の登場があります。2年ほどの間に500万ものユーザーに普及したブログは、単に普及しただけではなく、実はWebのいろんなことを変えているのです。 今回は、従来の「ホームページ」と「ブログ」との比較を通して、これからのWebがどう変わるのかを見ていきましょう。 ■「参加のアーキテクチャ」としてのブログ 2003年以前に「ホームページ作りたいんだけど」といわれれば、ホームページ作成ソフトを買うか、HTMLを勉強するか、どっちかを選ぶようにアドバイスするのが基本でした。その後もソフトの使い方やHTMLを覚えたり、面倒な制作作業も必要で、実際にホームページを開設するまでは長い道のりでした。 でも今では、ブログを作るようにすすめればOKです。ブログサービスのほとんどは無料で、しか
Webブラウザでページを開けば、そこにはたくさんのリンクがあります。ひとつひとつの「リンク」は、今のページと次のページを繋ぐものであり、次のページを開くためのボタンですね。 そこから視野を広げて、広い視野で無数のリンクによって構成されるWebの世界を眺めると、また違うものが見えてきます。今回は「リンク」よって構成されるWebの世界と、そこで起きていることを見ていきましょう。 ■Webは「Webページ」と「リンク」によって構成されている まず、ちょっと言葉の整理をしましょう。前回「Webサービス(Webサイト)」という言葉を使いましたが、今回はまた「Webページ」という言葉を使います。「Webページ」はブラウザに表示されるひとつひとつのページ。そしてWebページの集まったものがWebサイトであり、Webサービスである、とご理解ください。 ちょっとブラウザから距離を置いて、広い視野でWebを見
いま、ネットの中で熱いキーワードといえば「Web 2.0」。でも、どこを調べても専門家や業界人向けの難解な話ばかりで「Web 2.0って結局何なんだ?」と、消化不良な気持ちの方も多いと思います。本連載では、ネットの専門家ではない、一般ユーザーの方のために「Web 2.0」をわかりやすく、ていねいに解説していきます。 ■進化するWebのワンシーンを捉えたのが「Web 2.0」 Web 2.0とは、何か新しいソフトが出るという話ではありません。ある日突然「今日からWebはWeb 2.0です。ブラウザをバージョンアップしてください」なんてことにはなりません。まずは、このことを知っておいてください。 「Web 2.0」は、米国のIT関連では有名な出版社「O'Reilly Media」社長、O'Reilly氏が提唱しました。進化を続けるWeb業界の、2004~2005年あたりの流行を切り取って、「W
【特集】 エッケ・ホモ! これがメガヒット級の個人サイトだ エッケ・ホモ(Ecce Homo)。ラテン語で「この人を見よ」という意味だ。最近、個人運営のWebサイトに変化が起きている。芸能人や文化人といった、いわゆる有名人ではない“無名”な一個人が開設しているWebサイトの中で、商業サイトに匹敵するほどの人気を博しているところが増えてきた。 Webという強力な情報発信ツールにより我々は、文才や特定のコネクション、もしくはチャンスをつかまなければなれなかった文筆家よりも簡単に、自己主張を発信できるようになった。また、ミニコミ誌の限界であった配信エリアの狭さを克服し、情報への接近を容易にした。 現在の個人サイトは次のように分類できるかもしれない。1つは、家族や親類、親しい友達などの近い人間に対して何かを伝える“内輪”向けのサイト。もう1つは、不特定多数に対して何かを伝えようとする“外”向けのサ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く