最後の三週間を、夫は自宅で過ごしました。 結果的に病院ではなく、自宅で看取れて本当によかった。 夫は、急変して亡くなる前日までは、自分でお茶をいれたり、 私と牡蠣めしを食べたり(実際は胃ろうで呑みこめないので、咀嚼して紙や袋に出す)、 花見をしたり、友人たちを招いて食事をしたり、病院ではできないことをたくさんしました。 それは、在宅対応の看護士さんにも、 「たくさんの患者さんを見てるけど、自宅をこれだけ満喫してる人は珍しい」と言われるほど。 高齢者の場合、自宅に戻るころには動けなくなっている場合がほとんどだからなんですね。 日本では、自宅で亡くなる人の割合は非常に少なく、 8割以上の人が病院で亡くなっているそうです。 実際に私たちも当初は、「最期は病院で迎えるのだろう」と漠然と思っていました。 でも、夫が転院した病院のホスピス(緩和ケア病棟)は、 「できる限り自宅へ帰れるようにする」という