庭先で位はいに向かって読経する菅原さん。家に入らないことで感染リスクは下げられると考える(菅原さん提供) 新型コロナウイルス感染で緊急事態宣言が出されて以降、伝統仏教の僧侶が檀家や門信徒宅で読経する月命日の法要「月参り」を断る家が増え、寺の収入に深刻な影響を及ぼしている。全ての月参りを中止する寺がある一方、独自の工夫で継続する寺もあり、多くの僧侶が苦悩している。 月参りでは家の仏間に上がって読経するため、檀家や門信徒の近況を知ったり寺からの情報を発信したりする機会にもなっている。 近距離での会話が伴うため、大阪府内の浄土真宗本願寺派の寺では緊急事態宣言を受けて月参りを中止したという。通常なら1カ月で約200件のお参りがあるが、中止によって月参りからの収入はゼロになった。住職は「万が一でも、私が感染源になって門徒さんに迷惑をかける可能性を考えれば、今はとてもできないと思った」と語る。ただ、緊