教育基本法改悪案の国会審議を通じて「内心の自由の侵害」が焦点の一つとなるなか、二年前、福岡県久留米市教育委員会が行った「君が代」声量調査が、改めて問題となっています。抗議をして中止させた市民たちから「教育基本法が改悪されたら、久留米市のように子どもの内心に入り込むような調査や評価が行われるようになるのではないか」との声があがっています。(藤川良太) 久留米市教育委員会は二〇〇四年春、市内に四十ある小中学校の卒業式と入学式で、「君が代」を歌った子どもたちの声の大きさを「大」「中」「小」の三段階に分けて調べました。式に参加した各学校長らに電話で聞き取りしました。三段階の大きさの基準は示さず「(校長らが)主観」で判断したといいます。 「小」の学校に“口頭で指導” 同年五月、市議会に報告した市教委の資料によると、調査の結果、卒業式では「大」が十八校、「中」十六校、「小」六校。入学式では「大」が十六