一般市民が自身の情報の漏洩や改ざんにおびえずに済むデジタル社会が、2030年には到来する見込みだ。そのための技術開発が、2024年に加速する。推進役となるのが「デジタルIDウォレット(財布)」だ。 デジタルIDウォレットとは、スマートフォンなどの端末で、自らの身元を示す身分証や属性情報、資格などを管理し、自身の意思で必要な情報のみを他者に提供する仕組みだ。ウォレットに入れる情報は運転免許証、身分証明書、卒業証明書、医師などの資格証明書、健康保険証などが想定されている。 現状はスマホやWeb上における自身の身元や属性情報などの管理は、IDプロバイダー(IdP)でもあるプラットフォーム事業者に依存することが多い。偽情報やデータ改ざんの懸念もある。これに対しデジタルIDウォレットでは、検証可能な信頼できるデータを、プラットフォーム事業者に依存せずに自身で管理できるようにすることを目指す。 デジタ
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