水島精二・ 虚淵玄(ニトロプラス)・ 齋藤将嗣・東映アニメーション ORIGINAL ANIMATION 2023年春バーチャルスペース・イベントにて正式発表決定 © TOEI ANIMATION, NITRO PLUS
行動力の化身すずめに踏まれたり座られたりする椅子(CV松村北斗)と、光のチャラ男(CV神木隆之介)と、闇深重たい叔母さんと、糞猫のロードムービー 『君の名は。』は彗星落下、『天気の子』は豪雨、『すずめの戸締まり』は地震。これらは新海誠監督による自然災害3部作といっていいだろう。そして本作はその到達点である。 『君の名は。』ではティアマト彗星と呼ばれる巨大な彗星が地球に落下することに伴う災害により多くの人々の命が失われた日本を描き、物語は主人公の瀧とヒロインの三葉の行動により、人を命を救う。まるで祈りのような映画だ。不可能な願いを物語の中で現実にして、そこから自分自身を振り返るというのはフィクションの必然であり、フィクションが存在する意味でもある。 しかし「代償もなく死者をよみがえらせる映画」「災害をなかったことにする映画」と叩かれ、物語によって現実の死者や被災者を忘れさせてしまう。それで満
昭和から平成にかけて、世界の怪獣ファンに愛されてきた大怪獣“ガメラ”の新作『GAMERA -Rebirth-(ガメラリバース)』が製作されることになった。ガメラ復活を記念して、迫力満点のティザービジュアル2種の同時公開とともに、Netflixにて世界配信されることが明らかになった。 『GAMERA -Rebirth-』がNetflixにて配信決定(C)2023 KADOKAWA/ GAMERA Rebirth Production committee 写真ページを見る 【写真】その他の写真を見る 『GAMERA -Rebirth-』製作にあたり、「平成ガメラ三部作」で監督を務めた金子修介氏は「自分なりに令和ガメラの構想を立ててご提案したところ、KADOKAWA では既に新企画が進んでおり、なるほどそう来たか、と思える内容なので、これも期待できますね。そういうことでガメラチーム監督経験のある
『君の名は。』『天気の子』が大ヒットを記録し、日本を代表するクリエイターになった新海誠。新海はなぜ、「国民的作家」になり得たのか。 評論家であり自ら代表を務める会社ニューディアーの事業を通じて海外アニメーション作品の紹介者としても活躍する土居伸彰氏が、世界のアニメーションの歴史や潮流と照らし合わせながら新海作品の魅力を解き明かしたのが、10月17日に発売された『新海誠 国民的アニメ作家の誕生』である。 本記事では土居伸彰氏が本書の「続き」として、本日11月11日(金)公開の最新作『すずめの戸締まり』について、論考を展開。国民的作家になった新海誠が、新作で見せた新しい世界を読み解く。 『新海誠 国民的アニメ作家の誕生』(集英社新書) 新海誠はさらに「成長」した 拙著『新海誠 国民的アニメ作家の誕生』は、「アニメをひとりで作る」個人作家からスタートして、国民的作家にまで上り詰めた新海誠監督のキ
端的に言って、新海誠の映画の中に自分が出てこなかったのが一番の不満だ。 新海誠の主人公ってのは、独り善がりと被害者意識と自己陶酔で生きてるような、普通に見れば気持ち悪いものを持っているのが魅力だった。ああいうキモさ、自分を、許容してくれるのが新海誠作品だったのだ。ほら、新海誠好きな男なんて大抵キモいだろ。俺もそうだ。 すずめの戸締まりでは、そういう気持ち悪いキャラが出てこない。ダイジンはキモかったが、見た目が猫なので許されている。あれおっさんだったらみんな勘違いストーカー野郎だと罵倒するだろ。まあ、おっさんだったらすずめにうちのこになる?なんて言われないけど。 すずめもそうたも芹澤もあまりにもキレイすぎる。 新海誠の描く相手キャラってのは非常に都合の良い、もっと言えば自我がないキャラとして描かれるから、そうたは想定内だった。 しかし、主人公であるすずめも、きれいすぎた。被災者であり地震の悲
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