激しい雨の後、アッパーの履きジワの部分やアウトソールとの境目に赤丸で囲ったような「白いシミ」が出ていた経験ありますよね。これが「塩吹き」です。 例えば、雨の日に履いている靴のアッパーの表面に、いつのまにやら上の写真のように「白いもの」が浮き出ていた経験をなされた方、多いのではないでしょうか?これはカビではなく、俗に言う「塩吹き」。特にアッパーにスムースレザーを用いたもので起きがちな現象で、折角綺麗にお手入れした靴であったとしても、これ、起こる時には起きてしまう厄介モノです。「塩吹き」がなぜ起きてしまうのか、まずは原因を探っておきましょう。 一つは、アッパーの革を鞣す過程で内部に残ってしまった薬品。靴のアッパーに用いる「クロム鞣し」の革では、製造の際に腐らなくさせる目的でイオン化合物=塩類を含んだ薬品が用いられ、「革」として完成した後も人体に影響がない程度にそれが極僅かに残留しているのです。