高野悦子が過した京都の下宿、喫茶店、バイト先… 「二十歳の原点」の現場を取材・調査・研究しました。 立命館大学や学生運動など背景も紹介しています。 読者の方が日記を理解する参考になれば幸いです。 あらすじ 高野悦子は京都の立命館大学文学部日本史学専攻の2年生。中学生の時から日記を付けている。 1969年1月2日、全共闘による東大安田講堂封鎖で学生運動がピークを迎える中、20歳の誕生日を迎える。 1月、栃木県西那須野町の実家から京都・嵐山の下宿に戻り、成人の日の日記に書く。 ─独りであること、未熟であること、これが私の二十歳の原点である─ 立命大でも紛争が激しくなり大学本部・中川会館が全共闘によって封鎖される。どう立ち向かうべきか焦りが募っていく。 2月、大学近くの喫茶店・シアンクレールで音楽を聴きながら思いを巡らす。傍観を止めて自ら行動することを決意し、入試実施を控え騒然としたキャンパスで