高級機で知られる牧野フライス製作所らしい堂々とした値付けながら、発売から半年足らずで約20台と高ペースで受注を重ねる。それも、中・大物金型の仕上げに用途を絞り込んだ製品にもかかわらずだ。「金型専用、さらに仕上げ向けという狭いターゲットを社内で理解してもらうことから苦労した」(井上憲司マネージャ)と満場一致の船出ではなかったが、早くもベストセラー機の雰囲気が漂う。 「この機械、よく開発させてもらえたね」―。井上マネージャは新型MCを前に、顧客から痛烈なひと言を浴びた。主軸は“守備範囲”の広い50番ではなく、同40番。構造上、真横からの深穴加工に適さない。これらを例に、ひたすら中・大物金型の中仕上げ、仕上げに特化させている。 あれもこれもと多くを盛り込んで大量販売が見込める製品ではなく、当初、買う人が限られ、“営業泣かせ”ともとらえられた。顧客の言葉は、そんな開発を会社がよく許可したものだ、と
![牧野フライスらしい堂々とした値付なのに、ハイペース受注の工作機械 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/10ebc552b3de79f97552a8c488e33aec72197b39/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages.newswitch.jp%2Fimages%2FphpJ8bQZi_5a8172d0e114e.jpg)