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邦楽に関するbandshijinのブックマーク (202)

  • 高田渡『銭がなけりゃ』 眺める東京

    27:41〜『銭がなけりゃ』 イントロの「ぱんころみゃんみゃん」と軽やかで妙味ある演奏は岩井宏によるバンジョー。石田順二のフィドルが上に上にと音程をずり上げ、重音を聴かせる。はっぴいえんどの4人がベーシックに参加。コーラスには遠藤賢司も。複数で歌っていて1オクターブ上にも聴こえる。加川良、バンジョーの岩井氏、はっぴいの4人もコーラスに参加。「生ギター」は中川イサト。(出典:高田渡『ごあいさつ』CDジャケット背面) 歌の質感はフォーク(私の抱くフォークのイメージ自体、高田氏が与えた影響によるものかも)なのだけれど、マージー・ビートといっていいのかモータウンとでもいうのか、外国由来の「はっぴい勢」のファンキーなリズム&ブルースというのか新しいロックというのかそのスタイルの融合を感じる。これが美味しくて仕方がなくて、私の語彙が足らなくてもどかしいのだけれどとにかくヨダレが出てしかたない音楽だ。協

    高田渡『銭がなけりゃ』 眺める東京
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    bandshijin 2021/01/05
    東京にみんなが押し寄せたのが高度経済成長期(それに向かっていく頃)像。個人や社会の真実を切り取って描く音楽を「フォーク」の性格だと後の人が認めるきっかけをつくった一人が、これ高田渡かもしれない。
  • 矢野顕子『ひとつだけ』 ソングライターは霊媒 〜忌野清志郎と響く歌〜

    矢野顕子『ひとつだけ』を、私は忌野清志郎との共演バージョンでYouTubeで見て知った。 音楽友達と飲んでいるときに、こんなものがあるよとこの曲を教えてもらった。音楽友達には私の知らない音楽をあれもこれも教えてもらっている。音楽の原野で私はいつも生まれたての子鹿だ。か細く震えながら必死で立ち生きていこうとしているが、こうして友達に助けられながら情熱を保ってどうにか歩いている。 ひとつだけ with 忌野清志郎 https://youtu.be/rJcQf1SfDRM 重複になるが、私が最初にこの曲を知ったバージョンがこれ。矢野顕子30周年時に発売した入門者向けアルバム『はじめてのやのあきこ』(2006)収録。『矢野顕子、忌野清志郎を歌う』(2013)にも同一音源(リマスター)を収録。 くどいようだが、忌野清志郎との共演版で私はこの曲を知ったので、初めて聴いた時は彼との共作かと思った。それく

    矢野顕子『ひとつだけ』 ソングライターは霊媒 〜忌野清志郎と響く歌〜
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    bandshijin 2021/01/04
    コード進行、複雑なのだけれどとても奔放に、メロディや音楽が行きたがるほうに導いている。さすが。理屈をのアタマを愛嬌もって笑ってくれているようでもある。矢野が愛で愛が矢野だ…なんて言ってみたくなる。
  • 沢田研二『TOKIO』 糸井重里と母と女

    フォークソング部の友達が好きだった『TOKIO』 高校生のときに私はフォークソング部に所属した。部室に好きな時に行くと、そこにはアコースティック・ギターが大量にしまってあるスチール・ロッカーがあって、電話帳みたいに分厚い歌がそこここに積んであった。 ロッカーの中のギターから好きな1を取り出して、好きに弾いて歌う。「部」なのだけれど、大学のサークルのような自由でつかみどころのないふわふわとしたコミュニティだった(一応、文化祭などで定期的な発表の機会はあったからそれが「部らしさ」の砦だったかもしれない)。 そのフォークソング部員の中には「懐メロ好き」を自認する友人がいた。その人が沢田研二の『TOKIO』を好きだと言って歌っていたのを覚えている。 ほぼ日 私はここで毎日音楽をネタにブログを書くようになって半年以上経つ。それより前には、糸井重里が主宰(というか社長)の「ほぼ日」サイトをネタに毎

    沢田研二『TOKIO』 糸井重里と母と女
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    bandshijin 2021/01/03
    仮想と理想と現実の入り交じった「TOKIO(東京)」。モチーフには「女」、「母性」もきっと。「TOKIO」のどこかに私は眠り、あなたもそのどこかで目を覚ます一人。「TOKIO」は、現実の東京のみにあるとも限らない。
  • 高田渡『生活の柄』 野のなかの屋

    高田渡を私が知ったのは、音楽を知るツールとしてYouTubeを使いはじめてからだった。いまの自分の人生を二分したら後半に分類できる。 小学生〜中学生くらいの頃の私は、平凡に同級生の多くが知るようなJ-POPに触れて育った。 高校生になって軽音楽部でバンドをやるようになって、海外のバンドやインディーズロックも聴いたがフォークに深い理解を築くには至らなかった。ボブ・ディランのフォークへの位置付けが許されるのであれば、知っていてせいぜい『Like a Rolling Stone』。当時気に入って聴いていた黄色いコンピ(※)に入っていた。 浪人を経て音楽大学に入ると、音楽を聴くよりも毎週の実技レッスンに備えてピアノや声楽を練習し日々の授業を消化するので時間は過ぎた。この時期より前、すでに私は自分で作曲して多重録音するようになっていた。音楽を聴くよりも「やる専門」になってしまっていた。それでは「片輪

    高田渡『生活の柄』 野のなかの屋
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    bandshijin 2021/01/02
    野宿は、現在の私にとっては非日常。でも、それが日常である人もいる。私やあなたの日常と非日常は、いつ反転しないとも限らない。そこに普遍性がある気がしている。高田渡『生活の柄』について考える。
  • サザンオールスターズ『真夏の果実』 弱起の愛歌

    私は『真夏の果実』を高校生のときにサザンオールスターズのベストアルバム『海のYeah!!』で聴いた。それよりも前にメディアへの露出で1度や2度や3度くらいは聴いて知っていたと思う。 それから大学生のときに手にした斉藤和義の『紅盤』でBONNIE PINKとのコラボーレションでカバーの『真夏の果実』を聴いた。 どんな風に調理しても美味しいのか、この名曲は。 稲村ジェーン 『稲村ジェーン』という映画があると知ったのは最近のこと。 岩崎良美『タッチ』やKinKi Kids、吉田拓郎『全部抱きしめて』の作詞者が康珍化だと知り、彼について調べていると『稲村ジェーン』という映画の脚も担当しているとわかる。 その映画の監督は桑田佳祐。…エッ、映画も撮っていたとは。熱心なファンに「知らなかったの?」と呆れられるだろうか。 桑田佳祐は監督のみならず、音楽、サザンオールスターズとして主題歌も担当している。そ

    サザンオールスターズ『真夏の果実』 弱起の愛歌
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    bandshijin 2021/01/01
    桑田氏は楽譜で音楽を考えないはず。気持ちの良い動機、流れを選び取っていると思う。その正直で誠実な感性が、この「『真夏の果実』を構成するパートすべて(A、Bメロ、サビ)を弱起にする」という結果を生んだ。
  • B’z『いつかのメリークリスマス』 宝箱の中の回想

    はじめに B’z『いつかのメリークリスマス』はミニアルバム『FRIENDS』(1992)に収録されている。未シングル化作品。人気のある曲で、クリスマスシーズンの度に動き、またそれ以外のシーズンにおいてもカラオケで動くという。私もB’zのことを思うと真っ先に思い出す曲のひとつ。 歌詞 情景と抽象の対比 映像を想起させる、情景描写のヒラウタ。対してサビではやや抽象的になり、お互いを引き立てている。そのままドラマの脚になりそう。 『FRIENDS』と『いつかのメリークリスマス』 創意と試みの一端 全体でひとつのストーリー性を持つように書かれた楽曲群がミニアルバム『FRIENDS』であり、『いつかのメリークリスマス』はその中の1シーンを担うものだという。「いつかの」とタイトルにあるところからも、ある年のクリスマスを「回想」した情景や登場人物(の主観)でつづられた1曲。全体のテーマならびにあてがわ

    B’z『いつかのメリークリスマス』 宝箱の中の回想
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    bandshijin 2020/12/31
    B’zの大ファンだった同級生と一緒に楽しんだ『B´z The Best Treasure』。『いつかのメリークリスマス』は私の思い出の1曲。情景描写のヒラウタとサビの抽象が際立つ歌詞。コード進行も相まる。サビ頭の主和音がキマっている
  • ゆず『嗚呼、青春の日々』 三つ目の世界

    サウンドリスニングメモ イントロのキメ。エレクトリック・ギター&ベース、アコースティック・ギター、ドラムスのフロアタム&スネア。シンプルかつ強烈に轟くトリプレットリズム。岩沢厚治のハーモニカが鋭く揺れ鮮やか。 オルガンがさりげなく主要なサウンドの背面をオレンジ色に染める。ピアノやリードギターの合いの手(オブリガード)も入る。ストリングスのキレが良くドライな響き。曲想をビショビショにすることなく、ボーカルの胸熱な表現をブーストしていて好感。エレクトリックギターやピアノがストリングスと共にズンと響く私の好きなサウンドのリファレンスは例えばOasisだ。 ギターは両側にダブってあり演じ分けられていてオブリガードは主に左寄りの定位。ピアノのオブリガードは右寄りで左右のバランスを取っている。1、2回目のサビ前や2度目のBメロ前などのギターのグリッサンドは両側から聴こえて臨場感と高揚を煽る。 2度目の

    ゆず『嗚呼、青春の日々』 三つ目の世界
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    bandshijin 2020/12/30
    あえてサウンドに注視。当時のゆずの挑戦、新しい1歩を踏み出す姿勢が歌に重なる。“俺もそのうち行くけどさ”(ゆず『嗚呼、青春の日々』より、作詞・作曲:北川悠仁)とも言っている。今はまだ、道半ばなのだ。
  • 『友だちはいいもんだ』音楽のバトン 劇団四季のミュージカル『ユタと不思議な仲間たち』ほか

    『友だちはいいもんだ』サブスクで出会い直し 音楽のサブスクリプションサービスに、関連があったり好みが近いと思われる曲を延々と再生し続ける機能があって、それをよく使う。 童謡が好きで検索して聴くこともあるせいか、自動でプレイされた曲が『友だちはいいもんだ』。 小学生のときに授業でつかっていた歌教育芸術社『歌はともだち』)にも載っていて、曲の記憶がよみがえる。 岩谷作品・三木作品 作詞者が岩谷時子、作曲者が三木たかし。 三木たかし作曲で私が真っ先に思い出すのが『アンパンマンのマーチ』。作詞は『アンパンマン』原作者のやなせたかし。ダブルたかし作と覚えている。大好きな曲。 『友だちはいいもんだ』作詞者、岩谷時子のほかの作品に注目。いずみたく、筒美京平など私の気になる作曲家との共作があって、私が深掘りしたくなる世界が広がっている。三木たかしとの共作も他にもあるもよう。 『友だちはいいもんだ』『ユ

    『友だちはいいもんだ』音楽のバトン 劇団四季のミュージカル『ユタと不思議な仲間たち』ほか
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    bandshijin 2020/12/29
    劇団四季のミュージカル『ユタと不思議な仲間たち』劇中歌、『友だちはいいもんだ』と出会い直したことで、その分野(ミュージカル)にも急に関心が湧いてきた。
  • ハナレグミ『家族の風景』 キッチンから、言葉と響きの芽吹き

    キッチンは生活の象徴。家族の生命を養う源泉地。それでいて、複数の人数が立つには狭い。だから、ばらばらに、入れ替わりながら誰かがそこに居る。 親父が換気扇の下で吸ったタバコの箱。残った氷が溶けた水が溜まった、飲みっぱなしのウイスキーのグラス。母親と料理の関係を絵にすると、そこにはついフライパンを描き込みたくなるかもしれない。 僕はといえば……家族の目を忍んでこっそりと冷蔵庫を漁りっては何かを口に入れてみたり、収納棚から出してきたお菓子を腹の中に隠して持ち出してみたり。時間を棲み分けて、ばらばらに家族の姿があるのがキッチンの風景にありがちだ(もちろん誰かと誰かが同時に立つ機会もあるだろう。ちょっと特別で、貴重な機会かもしれない)。 家族は、1番すべてをお互いに把握している間柄のようでいて、1番基的なことさえも知らない間柄。毎日決まった時間にだいたい誰かが居る。帰ってはまた出て行く場所。家族と

    ハナレグミ『家族の風景』 キッチンから、言葉と響きの芽吹き
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    bandshijin 2020/12/28
    ハナレグミ『家族の風景』。9th、7th、4th、和声・非和声音間の出入り。メロディの横の動きは家族一人ひとりそのもの。響き合い、あるいは自立の様相みな含めて、「家族の風景」。なんていい歌なのか。
  • レミオロメン『粉雪』長2度の果房

    レミオロメン 粉雪 平歌の歌メロディが低くて落ち着いている。対するサビはスコーンと高い音域をパワーのある声で歌っていてかっこよさ際立つ。 この曲の歌詞を書き取って、コードを振って、弾き語りできるようにコマカイ書き込みをしたノートを作ってみた。 するとなんと、16分音符の移勢が多いことか。前の拍のウラのウラから起こるフレーズがこの曲にはふんだんに含まれている。 サビの“粉雪”という歌い出しのフレーズひとつとってもそう。「こ」が前の小節のいちばんおしりにはみだし、「な」が次の小節のアタマに来ている。音程もそこで5度上に跳躍させている。 このときのルートは(低音)はド(C)で、「な」の発音の音程はラ(A)。長6度の関係。 コードネームとしては簡単にCとみればいい。 このシックスの音は5音音階を感じさせる。なつかしさ・親しみやすさ。 しかもただでさえサブドミナントのコードから始まるサビはエモくなり

    レミオロメン『粉雪』長2度の果房
    bandshijin
    bandshijin 2020/12/25
    レミオロメン『粉雪』。コード、歌メロ、ストリングスの響きあい、溶け合いぶつかりあいのサビ頭。ヒラウタ低くてサビ高い、難易度高しのカラオケモテ曲?
  • 【音楽日記】チューリップ『サボテンの花』 花の咲く場所

    アロエの写真をZineにしたいOさん アロエが大好きだというOさんに出会った。 Oさんはアロエの何が好きって、生え放題になってねじくれまわった生命感が好きなのだ。私の目の前でOさんは自分の体や腕をつかって、路地裏の民家の壁際やプランターをはみ出して生え放題になったアロエの魅力的な姿を精一杯表現してくれた。平日のカフェでスパゲティをべながら私たちはOさんの話を聞いた。たまたま居合わせたというか、流れで一緒になったメンバーで私たちは事していた。 Oさんはそういうアロエの姿を見留めては写真を撮っている。それをZineにしたいのだという。アロエの写真をアップロードしているインスタグラムを私たちに見せてくれもした。画面に並んだアロエの写真を私は美しいと思った。Zineが出来たら私も購入したい。 多肉植物として「肉」の部分の印象が支配的なアロエだけど、花を咲かせるという。あのアロエの肉感なら想像は

    【音楽日記】チューリップ『サボテンの花』 花の咲く場所
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    bandshijin 2020/12/23
    チューリップ『サボテンの花』。財津和夫ソロ版も。ドラマ『ひとつ屋根の下』主題歌でヒットを繰り返す。美しく滑らかなメロディ。広がりあるギターサウンドのイントロ。間奏の低音域ピアノソロ。喪失と希望の歌詞。
  • 『ウキウキWATCHING 』今日があの日の“いいトモロー” 小泉長一郎、伊藤銀次

    「いいとも」エンドロールで繰り返し目にした名前「伊藤銀次」 このブログで日のポップスのことについてよく書いている。 私はウルフルズが好きで、何度も当ブログサイトでも取り上げている。彼らのプロデュースをした人、伊藤銀次。 伊藤銀次は自身も歌手、ソングライターで『幸せにさよなら』という曲が私はとても好きだ。大滝詠一、山下達郎との共同名義「ナイアガラ・トライアングル」で発表している。 日々音楽ブログを書いていることも手伝って、最近の私の意識に伊藤銀次が浮かび上がることがしばしばあるのだけれど、先日ふと気付いた、あるいは思い出したことがある。突然頭の中の回路がつながったような感じがしたのだ。 それは、かつて何十回何百回観たかわからないお昼の帯番組『森田一義アワー 笑っていいとも!』(1982—2014、フジテレビ)のテーマソング『ウキウキWATCHING』の作曲者が伊藤銀次だということ(作詞:小

    『ウキウキWATCHING 』今日があの日の“いいトモロー” 小泉長一郎、伊藤銀次
    bandshijin
    bandshijin 2020/12/22
    伊藤銀次氏の、ウルフルズのプロデューサーとしての側面ばかりを最近の私は見ていた。「笑っていいとも」主題歌「ウキウキWATCHING」の作曲者が伊藤銀次。ふたつの事実が私の中でつながったのが先日のこと。気付けよ私
  • 赤い公園『西東京』 紫の涙きらめくロック・タウン

    ずっと西東京に住んでいる私。 私の住む地域は昔は保谷だった。となり町は田無。ふたつはくっついて西東京になった。2021年1月で合併20周年だと記憶している。 「西東京」というとき、西東京市のことを指すこともあるけれど、都心(23区)以西をざっくりいうときも使われている表現っぽい。立川や八王子も西東京地域に含められることがあるようなのだ。八王子には西東京バスというバス会社さん?もある。八王子なのに西東京。どっちなんだ。混乱を招きかねない。(誰か困る人?) バンド、赤い公園は西東京地域出身だとかそうじゃないとか。私の記憶によればヒガシムラヤマあたりの高校出身だったような。同級生バンドに先輩の津野米咲が加わって、やがて赤い公園という名のバンドになったという。 だから、たぶんメンバーは西東京市在住とかではないと思う。在住歴くらいはメンバーの誰かが持っていてもおかしくないかもしれないが私は知らない。

    赤い公園『西東京』 紫の涙きらめくロック・タウン
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    bandshijin 2020/12/21
    赤い公園『西東京』。田無タワーが歌詞に登場。ハードコア歌謡? 新青梅街道をチャリで爆走するスピードが伝わってくる。轟音、混沌におかしみと悲哀。規格外の魅力が2分間に詰まっている。
  • 細野晴臣『冬越え』 厳冬と暖話 〜在りし日の米軍ハウス〜

    これの歌詞に、「くしゃみをひとつ」というフレーズが出てくる。 どこかで出会ったことがあるなぁ、この句。 ちょっと記憶をさぐる。すぐ思い出した。細野晴臣『冬越え』だ。 細野晴臣 冬越え 『冬越え』は細野晴臣のアルバム『HOSONO HOUSE』(1973)に収録されている。 1972年6月に細野晴臣は白金台の実家を出て、狭山のアメリカ村に移住。翌年の2〜3月に、ここでホーム・レコーディングされたのが『HOSONO HOUSE』。 彼の住んだ建物はいわゆる米軍ハウス。建て付けの悪さなのか、窓からのすきま風がとても寒かったらしい。彼は石油ストーブで冬を乗り越えた。毎日給油と掃除をしたという。夏にここへ移り住んで、冬を経験。新年を迎え、2〜3月にこのアルバムのレコーディング。録音に入る直前の冬の体験がこの曲の発想元になったんだろうか。 歌詞のおかしみ そんな細野晴臣の人物史を少しでも踏まえて鑑賞す

    細野晴臣『冬越え』 厳冬と暖話 〜在りし日の米軍ハウス〜
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    bandshijin 2020/12/20
    細野晴臣の歴史を踏まえるといっそう可笑しくて素敵な歌詞。とにかくひたすらに寒かったのだろう。垣根のない米軍ハウスでの人の交流は温かかったかもしれない。「紅茶」がその象徴か。細野晴臣『冬越え』
  • 奥田民生『まんをじして』 何歳でも貫禄

    『HR』より こんな感じだったか。懐かしいというか普通に新鮮。生瀬勝久氏よ。三谷幸喜脚・演出、香取慎吾主演。2002年〜2003年放送。定時制高校が舞台。中村獅童、篠原涼子…(うわぁ)。 まんをじして ライブ音源 まんをじして LIVE/2015.11.3@市川市文化会館 大ホール スライドギターの刻みのオープニング。ドラムのシックスティーン。ピアノが右にいる。中央付近にベース。 間奏ソロはピアノ。“サイトウユウター!”と奥田民生。(斎藤有太) ドカドカしたエンディングのドラムソロ。独特のバチバチした音はシックスティーンウラに手で持ったスティックでバスドラムを加えているのかな? 最後に音を引っ張ってマワすとき、ティンパニーみたいな太鼓の音が聴こえる。セットリストにこれを使う曲があったのかな?(セットリストはおおむねこちらのライブ盤にあるような感じか。http://www.billboar

    奥田民生『まんをじして』 何歳でも貫禄
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    bandshijin 2020/12/19
    「意味」をわらうかのような、遊びに満ちた奥田節の歌詞はかの日も好調。シングル『まんをじして』、同曲を収録したアルバム『E』は2002年リリース。奥田民生氏は当時37歳。貫禄よ。
  • ZOO『Choo Choo TRAIN』 夜のストリート・チャンポン

    ZOO(曲)とZOO(グループ) 昨日、ECHOESの『ZOO』を鑑賞したのだけれど、何か別のヒット曲の記憶が私の中でチャンポンしている。この交雑はなんだろう? それは、その曲名と同じ名前をしたダンス・グループがいて、そのヒット曲と年代も近いせいかもしれなかった。 ZOO『Choo Choo TRAIN』だ。 ZOO『Choo Choo TRAIN』 作曲者が中西圭三と知る。作詞は佐藤ありす。 ベーシック・リズムがかっこいい。打ち込みか。曲にあわせてベースラインを弾くとメチャ楽しい。 ボーカルの厚みあるサウンドには中西圭三が加わっているとのこと。エレクトリック・ギターのカッティングかっこいい。間奏のソロギターの流麗なテクも鬼(演奏者は誰だろう)。シンセブラス・シンセストリングスが盛り上げる演出。 Choo Chooの意味、歌詞のこと Choo Chooってどういう意味か。 こういうときなん

    ZOO『Choo Choo TRAIN』 夜のストリート・チャンポン
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    bandshijin 2020/12/18
    ZOO『Choo Choo TRAIN』。汽車ぽっぽ、的な意味、それから…… EXILE HIROはZOOメンバーでもあるんですね。Choo Choo TRAIN作曲者が中西圭三氏だったとは初めて知りました。JRのスキーのCMソング。
  • ECHOES『ZOO』波紋の隅でABCD

    この曲がリリースされたときの私は2歳とかそこら。 ECHOESの音源がこの曲のイメージとして浮かぶけれど、先にリリースされたのは川村かおりのシングル、アルバム『ZOO』(1988)。翌年、曲の提供者である辻仁成らのバンドECHOESもセルフカバーをリリース。 https://www.nicovideo.jp/watch/sm851714 MV 次々に登場する動物の名詞。その特徴や習性。それが人間の私たちの特徴や習性とこんなにも通ずるところがあったなんて。 サウンド https://spotify.link/2YbSCHE51Cb 洋楽っぽいクールなサウンドだと感じるのは引き締まったドラムスの音の印象が大きいんだろうか。ベルの音を模したシンセ(?)やオルガンが盛り上げる。アコースティックギターが支えるベーシック。ピアノも加わる。間奏のハーモニカは下属調キー(Cに対してF)のテンホールズを用い

    ECHOES『ZOO』波紋の隅でABCD
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    bandshijin 2020/12/17
    ABCメロがあって「愛を下さい…」はDメロ? 世のヒット曲にはコンパクトな構成も多いけど、『ZOO』は大きいサイズとボリュームを聴かせる稀有。歌詞の妙、普遍的なサビのフレーズが広く受け入れられた結果だろうか。
  • 星野源『ただいま』 顧みる郷土

    『ばかのうた』『ただいま』との出会い直し 星野源、細野晴臣の共作 俳優もやるし踊るし、インストバンド・SAKEROCKのメンバー。その人が今度はソロアルバムで歌ったと。そんな星野源の新しさを当時の私は過小に受け取ったらしい。2010年に『ばかのうた』が出て、身近な人にすすめられて私はそれを聴いた。冒頭の数曲、『ばらばら』『グー』などから受け取ったいくつかの印象。素朴で土っぽい匂いがした。それらのみで、なんとなくそのアルバムをやりすごしてしまっていた。 先日、ツイッターを見ていたら気になるの情報が流れてきた。新しく出るものだ。それも今月17日(2020年12月)発売。『細野晴臣と彼らの時代』という。 「細野晴臣と彼らの時代」、発売まであと1週間になりました。こちらから冒頭の10ページを試し読みしていただけます(「立ち読みできます」を開いてください)。ご興味とお時間のある方はぜひ、ちらりと

    星野源『ただいま』 顧みる郷土
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    bandshijin 2020/12/16
    星野源のファーストアルバム『ばかのうた』に彼と細野晴臣の共作『ただいま』が収録されている。歌詞の乗せ方やちょっとひねったコード。普遍だけど特別な、到達点からふるさとを顧みるような再出発の歌。
  • 伊藤銀次(ナイアガラ・トライアングル)『幸せにさよなら』 決別の歌、人生の面(ツラ)

    伊藤銀次作詞・作曲『幸せにさよなら』。 https://www.nicovideo.jp/watch/sm23434366 私はこの曲をかもめ児童合唱団によるカバーで知った。彼らのアルバム『インターネットブルース』に収録されている。 原曲は大滝詠一・山下達郎・伊藤銀次によるナイアガラ・トライアングルのアルバム『Niagara Triangle Vol.1』(1976)に収録。『幸せにさよなら / ドリーミング・デイ』としてシングルカットされている。 私が大好きなのは曲が1分を過ぎたくらいの頃からのCメロ。コード進行に「ナイアガラ感」というか、たとえば具体的にいうなら大滝詠一『スピーチ・バルーン』のコーラス部のマイナーコードの使い方のようなセンスの妙を感じる。 こういうCメロのようなふわっと雰囲気の変わる部分は多くの曲ではもうちょっと、曲全体の尺に対して後ろの方に置かれると思う。こんなに前半

    伊藤銀次(ナイアガラ・トライアングル)『幸せにさよなら』 決別の歌、人生の面(ツラ)
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    bandshijin 2020/12/15
    伊藤銀次(ナイアガラ・トライアングル)『幸せにさよなら』。かもめ児童合唱団のカバーで知った。伊藤銀次氏はウルフルズのプロデュースなどでも知っていたけど、ご自身も歌手、シンガーソングライター。素敵。
  • 斉藤和義『空に星が綺麗』 私の頭の中の吉祥寺に響く歌

    この曲が当に好きだった。 ちょっとそのことを忘れていたのだ。 あんなに好きだったのに、しばらくこの曲のことを忘れていたのが意外だった。悔しくも思った。 『白盤』で初めて聴いた。レンタル屋で借りて、iPodに入れて頻繁に聴いた。私は大学生か卒業して数年くらいの青年だった。 サブタイトルに「〜悲しい吉祥寺〜」と入ることから、歌詞に出てくる「公園」は井の頭公園をイメージする。 私も当にたくさん訪れた公園。あんなこともこんなこともあった。 ミュージシャンって、より多くの人の働き方からはだいぶ外れた存在に思える。それなのに、たとえば私のような凡人の気持ちをどうしてこれほどまでにわかるのか、斉藤和義さんよ…とでも嘆きたくなる。そんな歌詞なのだ。 厳密には、私の気持ちなんて誰もわかっちゃいない。あなたの気持ちだって私は知らない。だから、この曲はただ私の気持ちを知っているかのような気にさせて、揺さぶる

    斉藤和義『空に星が綺麗』 私の頭の中の吉祥寺に響く歌
    bandshijin
    bandshijin 2020/12/13
    サブタイトルがなかったら歌詞から井の頭公園をイメージしたかしら。実際に吉祥寺をうろうろしながらで聴いた『空に星が綺麗』、最高でした。アレンジ、メロ、コード…お手本にしたい、私の殿堂入りな一曲。