「被告は、他のことはスラスラ証言したのに、焦点の保険金の不払い問題になると、途端に記憶喪失になったかのように『覚えていない』『わからない』を20回以上も連発。周囲から『余計なことを言うな』と口止めされていたのかもしれないが、あまりの不自然さに傍聴席から失笑が漏れていました」(傍聴したジャーナリスト) 東京海上日動火災の社員が会社と元上司を名誉毀損で訴えた裁判が東京地裁で審理されている。10月9日の公判では、原告である社員本人と被告の元上司への証人尋問が行われ、原告が新たな不払いの存在を指摘する爆弾発言を行い注目を集めた。 訴状によると、2005年に発覚し社会問題となった大手損保各社の不払い問題に絡んで、元上司(当時課長、現在部長)は、一部の不払いの責任が原告の社員(当時課長代理)にあるとする虚偽の報告書を作成した。 これが原因となり、原告の人事考課は最高ランクのSから最低のDに4段階降下。