【モスクワ大前仁】ロシア訪問中の小泉純一郎元首相が北方領土問題に関して、日露両国が四島の面積を等分に分割する提案へ関心を示した。元首相は「両国が妥当だと思える線でなければ、(領土問題は)まとまらない」などと発言し、今後、「四島返還」に固執しない立場から領土問題の進展を目指す考えを鮮明にしている。 小泉元首相は17日にモスクワで開かれたロシア有識者との非公開セミナーに出席。ワレーリー・ズボフ下院議員(第2与党・公正ロシア)が北方四島の全島の面積を折半する案を説明したところ、「大変に興味深い」と語ったという。小泉氏は翌18日の会見でも、この提案の詳しい説明は避けながら、「領土問題の解決と平和条約を結ぶためには、(提案は)一歩進まなければいけないとの考え方から出ている」と提案に一定の評価を与えた。 小泉氏はまた、日本が四島返還を要求し続ける限り、ロシア側は譲歩しないとの認識を示した上で、「究極の