「白すぎるオスカー」と言われた今年のアカデミー賞。司会のクリス・ロックは最初から最後までそれに対してのギャグを言い続け、だいたいは面白かった。しかし最後に、パブリック・エナミーの“Fight the Power”が流れた瞬間、それはどうなんだ?と疑問の声があがった。権威と戦うという曲なのに、この場合叩かれている権威側(オスカー)が流してどうするという。しかも一番大事な3番。「エルヴィスと、ジョン・ウェインは多くの人達にとってはヒーローだったのかもしれないが、俺達にとっては意味がない存在だった」という人種差別を最も訴えている歌詞の部分は消されていた。 パブリック・エネミーのチャックDもすかさずコメントをしている。 「“Fight the Power”の意図は、いつの日か変化を起こすんだという叫びだった。そういう概念を喝采するための曲ではない」 The song FightThe Power