これまで図書館で過ごした時間というと,まず思い浮かぶのは,辞書室・参考図書室で辞典や事典を引きまくった時間である。 まずは大学院生時代に,大学図書館の参考図書室にある『Oxford English Dictionary』(OED)と格闘した時間。文学作品を一語一句精緻に読むことの大切さを徹底的にたたき込んでくださった渡辺利雄先生と島田太郎先生の授業の前は,いつも参考室にこもることになった。少しでも意味が怪しい単語があったら,A-Bの巻,今度はN-Poyの巻,次はSole-Szの巻,とOED全13巻を行き来する。OEDは1933年に第1版が完成した,英語辞典の最高峰と誰もが認める辞典で,語源・語義・用例等々すべてにおいていかなる辞典よりも詳しい。難しい単語は記述も短いからいいが,getとかtakeとかを含むフレーズを調べるとなると,何ページも延々続く記述の中から探さないといけない。そもそも一
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