このノンテクニカルサマリーは、分析結果を踏まえつつ、政策的含意を中心に大胆に記述したもので、DP・PDPの一部分ではありません。分析内容の詳細はDP・PDP本文をお読みください。また、ここに述べられている見解は執筆者個人の責任で発表するものであり、所属する組織および(独)経済産業研究所としての見解を示すものではありません。 政策史・政策評価プログラム(第四期:2016〜2019年度) 「日本におけるエビデンスに基づく政策の推進」プロジェクト 1. 論文の背景 近年、経済学者が現実社会で政策の実験を始めている。その際にしばしば用いられる研究デザインに「ランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial: RCT)」がある。これは「人間」「家庭」「企業」などをランダム(無作為)に分けて2つ以上のグループを作り、1つまたはそれ以上のグループのみに政策を試し、政策を試さなか