以前、水道橋博士さんと対談をしたとき、「獄中読書」の話題で盛り上がった。なんと、博士のところには、「獄中生活で読む本」を集めた本棚があるというのである。さすが。問題は、なかなかその本を読むような事態にならないことだと嘆いておられた。早く、そんな機会が訪れるといいですね。 そもそも、そんな話になったのは、わたしが「獄中読書」をさせていただいたことがあるからだ。いろいろ途中経過を省略していうと、要するに、19歳の頃、8カ月ほど拘置所に滞在することになり、他になにもすることもないのでたくさん本を読んだのである。 生涯であれほど、本を読んだことはなかったのではないかと思う。朝起きてから夜寝るまで、ほぼ読書。外国語はドイツ語とロシア語を独習し(残念ながらもう忘れたが……)、たぶん、「外」の世界にいるときには読む気にならないような大作にも挑戦できた。『資本論』とか『失われた時を求めて』とかである。それ
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