身近な存在、声聞く契機に 被災地域ほど引き裂かれ 瀬尾夏美(アーティスト) リレー評論「解読パラリンピック」 一昨年の台風で被害を受けた、宮城県内陸の町に暮らすおばあさんの新しい自宅で、東京パラリンピックの車いすバスケットの試合を見た。 おばあさんが、とってもかっこいいんだよね、と言うと、知人の女性が、隣町で合宿してたからみんなで応援してるのよね、とうなずく。そして、障害者スポーツに触れる機会ってなかなかないでしょう、一生懸命な姿を身近で知れると理解が深まるのね、と続けた。 5年前、東日本大震災で津波被害を受けた沿岸の町で、ダウン症のある青年と出会った。おれ、障害者に人権があることを知らなかったんだよ。障害者は周りに迷惑かけないようにひっそり生きるだけだと、ずっと思っていた。でも、県外から震災の支援に来てくれた人が、障害者も自分の将来は自分で考えなきゃだめだと教えてくれた。それから仲間と話
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