マグロ・カツオ・サバ類は深海からの爆発的進化で生まれた 2013年9月5日 宮 正樹(千葉県立中央博物館) 馬渕 浩司(東京大学大気海洋研究所) 西田 睦(東京大学大気海洋研究所・名誉教授) マグロ・カツオ・サバ類を含むサバ科魚類は、外洋を遊泳する高次捕食者として海洋生態系において重要な役割を果たしているだけでなく、食料として人間と深い関わりをもつ魚類です。しかし、長い進化の歴史の中でいつ、どこで誕生し、どのような道筋を経て進化してきたのか、謎が多く残っていました。 今回、千葉県立中央博物館の宮正樹動物学研究科長らと東京大学大気海洋研究所の馬渕浩司助教・西田睦名誉教授らの研究グループは共同で、詳細かつ膨大なDNA系統解析により、 [1]サバ科魚類の多くがこれまで類縁性が高いと予想されてこなかった別の14科 (図1)と祖先を共有していること;[2]この共通祖先は、今から約6,500万年前に起