cakesは2022年8月31日に終了いたしました。 10年間の長きにわたり、ご愛読ありがとうございました。 2022年9月1日
19世紀後半から20世紀初頭のアメリカ文化をみるとき、無視しようとしてもどうしても無視できないのが、スピリチュアリズムのブームである。交霊会があちこちで催され、霊媒師を通して霊魂との交流が行われた。ソローやエマソンの作品もこういう時代の雰囲気を知っていないと、本当には理解できないんだろう。特に、スゥエーデンボルグの霊界探訪の記述は、この時代の文学者にベッタリと影響を与えていて、確かエマソンの母親はスゥエーデンボルグの信者だったはずである。 実はこういう心霊主義のようなものは、アメリカには植民地時代からわりと多くて、それは定期的に起こる信仰復興運動とは、また別の位相のものとしてずっと存在してきた。理由はよく分からないが、一つ考えられるのは、アメリカにはヨーロッパにおけるような確立した教会組織があまりなくて、こうしたキリスト教的には異端的ものが比較的存在しやすかったというのはあるだろう。魔女裁
モルモン教ってどんな宗教? ——「インタビューズ」(文芸春秋社)用の解説(未使用) 山形浩生 モルモン教は、わが国でもそこそこ布教活動は行われており、街頭で「アナタハカミヲシンジマスカ」と話しかけられたのが西洋人との初めての接触経験だったという思い出を持つ人も少なくはない。またいわゆる「外人」テレビタレントにもモルモン教伝道師の出身者が数名いるため、名前だけはそれなりに知られている。しかしながらこうした活動にも関わらず、その実際の教義については必ずしもよく知られているとは言い難いため、少し解説を加えておく。 モルモン教は、本インタビューにもある通り、自らをキリスト教の一派と考えている。しかしながら通常のキリスト教とは異なり、旧約、新約聖書(および外典)に加えてモルモン経(けい)という独自の教典を持つ。このため、聖書以外の聖典を認めない通常のキリスト教一派からは、異端扱いされることが多い(他
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