トヨタ自動車の子会社である富士スピードウェイ(FSW、静岡県小山町)は、2010年以降のF1日本GP開催から撤退する方向で最終調整に入った。1日、明らかになった。今月中にも発表する。 トヨタは10年3月期決算で2年連続の巨額赤字となる見込みで、撤退は経費削減が目的。トヨタ幹部は開催について「大変な費用がかかる割に宣伝効果など見返りが少ない」としている。チームでのF1参戦は続ける。 日本GPはFSWと鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で隔年開催されることになっており、今年は10月に鈴鹿で開催。FSW撤退により、来年以降も鈴鹿での開催となる可能性がある。 トヨタは00年にFSWを買収。約200億円を投じて施設を改修し、07年から2年連続でF1を開催したが、経費がかさんで収支は赤字だったという。問われる社会的責任 富士SWのF1開催撤退