新型インフルエンザの感染が子供を中心に広がっている影響で、治療薬タミフルの小児用ドライシロップが品不足となり、生産も追いつかなくなっている。 厚生労働省は、主に成人に処方されるカプセルから取り出したタミフルを転用できるとする文書を出しているが、子供が飲めるよう苦みを緩和させる作業が必要で、治療に追われる現場からは「調剤し直すのは大変」と困惑の声も上がっている。 タミフルの製造販売を国内で唯一承認されている中外製薬(東京都中央区)などによると、来年3月までに、昨シーズンの2・8倍にあたる1200万人分のタミフルを供給する計画を立て、9月から、甘みを加え子供も飲みやすくした顆粒(かりゅう)状のドライシロップ360万人分の生産に入った。 だが、学校などで集団感染が広がった10月中旬頃からドライシロップの在庫がなくなり、11月上旬には全国的に供給が追いつかなくなった。「全国11支店の営業担当