田辺三菱製薬(大阪市)は24日、医療用では世界初の遺伝子組み換えアルブミン製剤について、2種類の試験に関するデータを改ざんしていたと発表した。同社は、製造販売承認を取り下げるとともに、自主回収を始めた。改ざんが原因の健康被害はないという。 不正があったのは「メドウェイ注5%」。2007年10月に承認され、08年5月に販売を開始した。自主回収は同「25%」も対象。 田辺三菱によると、製造元の子会社「バイファ」(北海道千歳市)が05年10月から07年3月の間に実施したラットを使ったアレルギー反応試験で、計12回のうち5回、陽性を陰性と改ざんしていた。実際に出荷された製品はすべて陰性であることを確認したという。 バイファから昨年12月24日、品質期限を延長するための試験でデータ改ざんがあるとの情報が寄せられ、田辺三菱が改ざんを確認。今年1月15日にはラット試験での改ざんが発覚した。 【