東京・代々木公園で採集した複数の蚊からデング熱のウイルスが検出された。ウイルスを持った蚊は公園内外に広範囲に生息している可能性が高く、専門家は「患者がさらに増えるかもしれない」と注意を促している。 東京医科大病院感染症科の水野泰孝准教授は、「多くのウイルスを持った蚊が生息し、公園の外に出ている可能性もある」と指摘する。ヒトスジシマカの行動範囲は半径50メートル程度だが、風に吹かれたり荷物に紛れたりして移動することもあり、「周辺の茂みや民家の密集地域は注意が必要だ」と呼び掛けた。 ヒトスジシマカの寿命は約1カ月で、10月末には活動しなくなる。血を吸うのは生涯に3〜5回で、卵を通じてウイルスが引き継がれることもないと言われており、厚生労働省は「流行が全国的に広がる可能性は低い」と説明している。 しかし、代々木公園で感染した患者が帰宅後に別の蚊に刺され、他の場所で流行する可能性は否定できな