日本共産党の仁比聡平議員が20日、参院本会議で行った盗聴法拡大・刑事訴訟法改悪案に対する反対討論の要旨を紹介します。 冤罪(えんざい)事件は、憲法と刑事訴訟法に反する捜査権限の乱用が生み出してきたものです。根深い自白偏重主義の温床は、わが国の刑事司法の構造的問題です。 本法案は盗聴の自由化と司法取引導入、取り調べの部分録画を柱にした憲法違反の治安立法に他なりません。 「どれだけ国民が苦しめば、冤罪を防ぐ法律をつくるのか」と訴えた冤罪被害者の怒りに背を向け、成立をはかろうなど断じて許されません。 反対理由の第一は盗聴の拡大です。 盗聴の本質は犯罪に無関係の通信をも根こそぎつかむ盗み聞きであり、適正手続きと令状主義を侵害する明白な憲法違反です。 法案は、対象犯罪を窃盗や詐欺など一般犯罪に拡大するものです。2人以上があらかじめ窃盗など役割を分担する意思を通じていると容疑をかけられれば、通信傍受が