2013年9月に始まったこのブログも、『日本美術全集』全20巻の刊行を終えるため今回をもって終了する。長期にわたって愛読して下さった皆様に深謝の意を表します。 最終回は私の身の廻りの話をしよう。 2013年3月に東京・板橋区立美術館を定年退職し、4月から萬美術屋の屋号で活動を始めたのはいいのだが、打合せ場所に困った。 近所の喫茶店での打合せが一日に何回も度重なると、飲み物にも飽きてくる。 ちょうど退職を機に家の外壁修理をしようと計画していたので、一階の駐車スペースを潰して壁で囲って打合せ場所を造った。 萬美術屋打合せ処と銘打ったのはいいが、机と椅子だけではガランとしている。 それなら壁に掛軸でも掛けようかと思ったが、毎月掛けかえる程の本数がなく、その後何本か縁のあるものを買って、ようやく今年になって、毎月変えられるようになった。 その中では、福岡の元気印、亀井少琹(かめい・しょうきん)の作
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