インダストリアルデザイナーの山中俊治が率いる東京大学生産技術研究所 山中研究室は、山中研究室プロトタイプ展2022「S展」を2022年3月4日(金)から3月12日(土)まで開催する。 私たちは「S」という文字の持つ形から、水の流れや生き物の体がもつ曲線、緩やかにカーブする道路、車のボディラインなど、さまざまなものを連想するだろう。この抽象的なシンボルは、多くの自然物や人工物の中で役割を果たし、美しさを生んでいる。つまり、ときには合理性を語り、ときには私たちの感性に訴えるものである。 そして、山中研究室では、この「S」が示唆するような、「自然物と人工物の間」「合理性と感性の間」におけるデザインに取り組んでいるという。私たちが大切にしている「美しさ」や「生き物らしさ」といった言葉は、つねにこれらの領域において議論されてきたのだ。 そこで同展では、形に「S」を顕した作品を紹介。その背後にはデザイ