小型人工衛星の増加に伴い、役目を終えた衛星が速やかに軌道から移動するためのテクノロジーが求められている。水を推進剤に使った推進機によって解決しようとしているのが、Innovators Under 35 Japanの1人にも選ばれた、浅川 純率いるペールブルー(PaleBlue)だ。 by Ayano Akiyama2021.04.13 128 25 10 4 超小型衛星と呼ばれる、重量100キログラム以下の人工衛星が宇宙開発を加速させている。「キューブサット」という10センチメートル立方のユニットを基本とする衛星が、大学や宇宙新興国による宇宙開発への参加、民間企業の宇宙技術実証を後押ししているのだ。一方でこうした超小型衛星は能動的に軌道を維持したり、ミッションを終えた後に減速して軌道から離脱し、大気圏に再突入したりといったことが難しい。特にミッション終了後の速やかな退去は、増大するスペース