何が美しいのか、という基準は、時代によって、また属する世界や場所によって、かなり大きく変わります。ケイト・モスの登場によって、それまでの完璧に整った顔立ちの非日常的な美しさのスーパーモデルたちが一瞬、色褪せて見えたように、新しい価値観が今までの価値観をさっと塗り替えていくような出来事が起こることもあります。 体型ひとつ取っても、身長が高ければ高いほど良いとされる世界もあれば、低いほうがかわいらしくて良いという世界もあるし、胸が大きいほうが良いとされる世界もあれば、胸が小さいほうが洋服が似合うから良いとされる世界もあります。 人は、その多様な価値観のひとつだけに属して生きているわけではありません。ある世界では賞賛される美点が、べつの世界では欠点だとみなされることもあります。 では、私たちはどのような価値観で美しさというものを判断しているのでしょう。何が美しくて、何が美しくないというジャッジは