この連載は有史以来常に人間とともに在った名馬たちの記録である。実在・架空を問わず全く無名の馬から有名の誉れ高き馬まで、歴史の決定的場面の中において何ものかの精神を体現し、数々の奇跡的所業を成し遂げてきた姿と、その原動力となった愛と真実を余すところなく文章化したものである。 ―馬は、常に人間の傍らに在る。 その存在は、競馬の中核的な構成要素に留まらず、漫画・アニメ・ゲーム・小説・音楽―ありとあらゆる文化的事象にまで及ぶ。この連載では、サブカルチャーの諸場面において、決定的な役割を担ってきた有名無名の馬の姿を明らかにしていきたい。 ※本論には、放送話数第14話「涼宮ハルヒの憂鬱Ⅵ」までアニメ本編の内容に関する記載が含まれています。 ―谷川流・いとうのいぢ/SOS団『涼宮ハルヒの憂鬱』より― 頭でひねっていた最低限のセリフを何とか噛まないように言い終え、やるべきことをやったという解放感に包まれな