中国経済が1990年以来の低成長になり、原材料需要、原油需要が縮小している。中国の人民元紙幣(資料写真)。(c)AFP/Peter PARKS〔AFPBB News〕 8月24日に1バレル=37ドル台に下落した米WTI原油先物価格は、9月に入り同45ドルを中心とする値動きが続いている。方向感に欠ける原油相場は一進一退の展開が続いており、「ニュース主導型の市場となっている」(9月23日付ブルームバーグ)との見方もある。今回は、筆者が注目しているいくつかの動きについて述べてみたい。 原油需要が伸び悩む米国 まずWTI市場に直接影響を与える米国の動きだが、9月18日、米国の石油リグ稼働数が3週連続で減少したことが明らかになり、これまで続いてきた減産の動きに拍車がかかるとの見方が広がった。 米エネルギー省の予測によれば、来年半ばまでに国内生産量は最大10%(日量94万バレル)減少する可能性がある。