(前回論考から続く) 前回述べたようカマラ・ハリスの3つ目の悩みは「バイデン政権」の現職の責任者であるということだ。現職は新規の政策案を訴えると相手側に「それなら今、お前の政権でそれを実行すればいいだろ」と攻撃されるのは常だ。現職大統領なら実績を示した上で「さらに時間が要るのでもう1期」と反撃できる。しかし、副大統領は政権で何の力もないのに一蓮托生にされる。TVディベートで有利に運んだはずのハリス陣営が不愉快だったのはトランプの最後の一撃だった。 「彼女は、こうする、ああする、素晴らしいことをすべてするつもりだ、と言っていた。なぜ彼女はそれを実行しないのか?彼女は3年半も政権にいる。国境を修復するのに3年半あった。雇用や、私たちが話したすべてのことを実現するのに3年半あった。なぜ彼女はそれを実行しないのか?彼女は今すぐ退陣すべきだ」 党大会でのヒラリー・クリントンの登壇もハリスには可哀想だ