心理学者のローレンス・コールバーグは 「ハインツのジレンマ」 という例題を子どもに考えさせ、 その解答によって道徳性の発達段階を分析・分類しました。 その例題は以下のようなものです。 ハインツのジレンマ 1人の女性が病気で死にかけていますが、ある薬によって助かる可能性があります。 それは、同じ町に住む薬剤師が開発したものです。 薬剤師は、その薬を作るのにかかった費用の10倍の2000ドルの値をつけました。 女性の夫ハインツは知り合い全員にお金を借りましたが、費用の半分しか集められませんでした。 ハインツは自分の妻が死にかけていることを話し、安く売ってくれるように、 さもなければ残りを後で払えないかと薬剤師に頼んでみました。 しかし、薬剤師の返事は 「ダメだ、私がその薬を発見したんだし、 その薬で金儲けをするつもりだからね」 でした。 ハインツはやけを起こして薬局に押し入り、妻のためにその薬