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ブックマーク / synodos.jp (80)

  • 立憲君主制の国、日本――カイザーの体制を崩壊させなかったほうが・・・/君塚直隆 - SYNODOS

    立憲君主制の国、日――カイザーの体制を崩壊させなかったほうが・・・ 君塚直隆 イギリス政治外交史・ヨーロッパ国際政治史 社会 #立憲君主制 先の世界大戦[第一次世界大戦]後に、ドイツ皇帝(カイザー)の体制を崩壊させなかったほうが、われわれにとってはよかったと思う。ドイツ人を立憲君主制の方向に指導したほうがずっとよかったのだ。彼らから象徴(シンボル)を奪い去ってしまったがために、ヒトラーのような男をのさばらせる心理的門戸を開いてしまったのであるから。 第二次世界大戦(1939~45年)の末期にあたる1945年7月。ドイツの戦後処理問題などを話し合うため、廃墟となったベルリンの郊外ポツダムで開かれていた連合国首脳会談の場で発せられた言葉である。 発言の主(ぬし)は、ときのイギリス外相アーネスト・ベヴィン。貧しい労働者の家庭に生まれ、労働組合の指導者として頭角を現した生粋の社会主義者であった。

    立憲君主制の国、日本――カイザーの体制を崩壊させなかったほうが・・・/君塚直隆 - SYNODOS
  • 歴史修正主義と「言語ゲーム」――学術の力を信じるために/『歴史修正主義とサブカルチャー』著者、倉橋耕平氏インタビュー - SYNODOS

    歴史修正主義と「言語ゲーム」――学術の力を信じるために 『歴史修正主義とサブカルチャー』著者、倉橋耕平氏インタビュー 情報 #「新しいリベラル」を構想するために 90年代に現れた歴史修正主義的言説。多くの学術的な批判がなされてきたが、一向に収束する気配はなく、インターネット時代になってますます広く深く蔓延している。なぜ、学術は無力にみえるのか? あるいは、まだ学術の力を信じることはできるのか? 『歴史修正主義とサブカルチャー』の著者、倉橋耕平氏に話を伺った。(聞き手・構成/芹沢一也) ――最初に書のコンセプトを教えてください。 今国会で財務省の公文書改ざんが話題になっていますが、あれこそまさに「歴史修正主義(=歴史否定論)」の系譜にある思考です。私が今回ので問題にしていることの根幹というか、その最悪の事態がいままさに目の前で起こっている。歴史を恣意的に歪めることは、事実を歪めることです

    歴史修正主義と「言語ゲーム」――学術の力を信じるために/『歴史修正主義とサブカルチャー』著者、倉橋耕平氏インタビュー - SYNODOS
  • ビッグデータと日韓比較から考える「政治」との切り結び方/木村幹×津田大介 - SYNODOS

    昨年10月に白桃書房より発売された、『ビッグデータから見える韓国: 政治と既存メディア・SNSのダイナミズムが織りなす社会』。先進的な統計手法を用い、韓国のネット言論から、韓国社会、そして政治を分かりやすく分析している。書から読み解ける韓国の「政治」のあり方と、そこから照射される日の「政治」とは。韓国研究の専門家、木村幹氏と、ネット言論の専門家、津田大介氏が語り合った。(聞き手・構成/増田穂) 木村 日は、『ビッグデータから見える韓国: 政治と既存メディア・SNSのダイナミズムが織りなす社会』(白桃書房)について、津田さんとお話ししていければと思います。このはネット上の「ビッグデータ」を分析して、韓国社会の政治とネット言論の関わりの分析を中心に展開されています。そこで、日のネット言論に詳しい津田さんをお招きしました。 津田 光栄です。お話をいただいて書籍を拝読しましたが、面白かっ

    ビッグデータと日韓比較から考える「政治」との切り結び方/木村幹×津田大介 - SYNODOS
  • 自民党が圧勝。立民が野党第1党に〜総選挙の結果から見えてくるもの/小林良彰×南野森×荻上チキ - SYNODOS

    衆議院議席の75%を獲得して、自公の圧勝に終わった先日の総選挙。一方で、得票率でみると、その結果はちょっと違って見えてくる。議席率と得票率のずれから見る小選挙区制の問題、そして、今回の自公の勝利の背景にある、政局と選挙戦略について、専門家の方々に伺いました。2017年10 月23日放送TBSラジオ荻上チキ Session-22「自民党が圧勝。立民が野党第1党に〜総選挙の結果から見えてくるもの」より抄録。(構成/増田穂) ■ 荻上チキ Session-22とは TBSラジオほか各局で平日22時〜生放送の番組。様々な形でのリスナーの皆さんとコラボレーションしながら、ポジティブな提案につなげる「ポジ出し」の精神を大事に、テーマやニュースに合わせて「探究モード」、「バトルモード」、「わいわいモード」などなど柔軟に形式を変化させながら、番組を作って行きます。あなたもぜひこのセッションに参加してくださ

    自民党が圧勝。立民が野党第1党に〜総選挙の結果から見えてくるもの/小林良彰×南野森×荻上チキ - SYNODOS
  • 近藤誠氏の『ワクチン副作用の恐怖』に対する批判とその先/NATROM - SYNODOS

    ワクチンの効果は実感しにくい。インフルエンザワクチンを例として考えてみよう。成人の季節性インフルエンザワクチンの有効率は40%~60%程度である(1)。ざっくり50%として、ワクチンなしだと100人中20人が発症する集団に、ワクチンを接種すると、発症を半分、つまり10人に減らすことできる。逆に言えば、ワクチンを接種していても100人中10人はインフルエンザを発症する。 この10人は「せっかくワクチンを接種してもインフルエンザに罹った。ワクチンには効果がない」と誤認しうる。一方、ワクチンのおかげでインフルエンザを発症しなかった10人は効果を実感できない。ワクチンを接種しようがすまいが発症しなかったであろう80人の中に紛れてしまう。 有効率の高いワクチンなら効果を実感できるだろうか。麻疹(はしか)ワクチンの有効率は高く、93%~97%だとされている(2)。集団におけるワクチンの接種割合が高けれ

    近藤誠氏の『ワクチン副作用の恐怖』に対する批判とその先/NATROM - SYNODOS
  • なぜムスリム社会はISを「破門」しないのか?/『イスラーム思想を読みとく』著者、松山洋平氏インタビュー - SYNODOS

    なぜムスリム社会はISを「破門」しないのか? 『イスラーム思想を読みとく』著者、松山洋平氏インタビュー 情報 #IS#新刊インタビュー#イスラーム思想を読みとく 数々の暴虐な振る舞いで国際社会を震撼させてきたIS。なぜムスリム社会は「彼らはムスリムではない」と宣言し、「破門」しないのか、と考える向きもあるだろう。なぜISはムスリムと認められるのか? その理路を、『イスラーム思想を読みとく』著者、松山洋平氏にお話を伺った。(聞き手・構成 / 芹沢一也) ――「酒を飲んだ人に向かって『そんなことをするなんておまえはムスリムではない』と言ったり、考えたりすること」は禁じられている、という説明がとても意外でした。 それは「ムスリムである」ことの条件が「イスラームで求められる規範を(100%)実践している」ことだという認識があるからですね。そうした認識をもつのは、たとえば、「ヴィーガンであること」=

    なぜムスリム社会はISを「破門」しないのか?/『イスラーム思想を読みとく』著者、松山洋平氏インタビュー - SYNODOS
  • 左派・リベラル派候補がアピールすべき要点/松尾匡 - SYNODOS

    今回の選挙では、日の左派・リベラル派が、安倍自民党と小池新党の改憲・復古主義勢力の前に消滅同然に陥るか、それとも、暮らしの苦しみや不安を抱く多くの普通のひとびとのエネルギーを集めて大きく躍進するかの岐路に立っていると思います。それはひとえに、これらのひとびとの望みに答える経済政策を打ち出せるかどうかにかかっています。 私は今回、民進党が解体していく情勢の中で、「ひとびとの経済政策研究会」で経済政策のマニフェスト案を作り、まだ草稿の段階からあちこちツテを尽くして参考にしてもらえるように働きかけました。それがどのくらい伝わったのかはわかりませんが、もう公示もなされた今となっては、今さらこれ以上各党の掲げる経済政策を左右しようとしても無理でしょう。 ですから、せめて個々の候補者のみなさん、特に、政党に所属せずに、左派・リベラル系の野党統一候補などとして闘っているみなさんにお願いします。稿にお

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  • インターネットと部落差別の現実――ネット上に晒される部落(出身者)/川口泰司 - SYNODOS

    今、インターネット(以下、ネット)上ではネット版「部落地名総鑑」が公開され、被差別部落(以下、部落、同和地区)に対するデマや偏見、差別的情報が圧倒的な量で発信され、氾濫しています。そして「無知・無理解」な人ほど、そうした偏見を内面化し、差別的情報を拡散する傾向にあります。 ネット上での差別が放置される事で、現実社会での差別がエスカレートしています。現実社会では許されない差別行為でも、ネット上では無規制であり「ここまでやっても許される」と、差別に対するハードルが下がり、ついには「底が抜けた」現実が起きています。 「ネット空間」と「現実社会」のボーダーラインが曖昧になり、現実社会でもヘイトスピーチのように、公然と差別扇動が繰り返されています。 部落差別解消推進法(2016年12月施行)では、「情報化の進展に伴って部落差別に関する状況の変化が生じている」とし、ネット上の差別の深刻化を指摘していま

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  • 「真正なる日本人」という擬制――蓮舫議員の二重国籍と戸籍公開をめぐって/遠藤正敬 - SYNODOS

    さる7月27日、蓮舫参議院議員が民進党代表を1年足らずで辞任する意向を表明した。彼女を追いつめた要因が一連の二重国籍騒動にあることは大方の察するところであろう。昨年9月の党代表選出後に蓮舫氏が「台湾籍離脱の手続きは済んだ」と記者会見で発表し、とうにほとぼりの冷めたはずであったこの問題が、あろうことか党内から攻撃の火の手が上がり、再燃した。口火を切ったのは今井雅人衆議院議員である。彼は7月9日にツイッター上で、東京都議選で民進党惨敗という結果を受け、その咎は蓮舫代表の二重国籍疑惑にあるとして、「自ら戸籍も見せて、ハッキリ説明することから始めなければいけない」などと述べ、蓮舫氏に戸籍の公開を要求した。 加計学園問題、稲田防衛相問題と、相次ぐマイナス材料を抱え込んだ安倍政権の支持率が下降線をたどる中で、巻き返しを図りたい民進党の党勢が後退している原因が、ひとえに蓮舫代表の二重国籍問題に帰するわけ

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  • “共謀罪”をめぐる特別報告者の書簡で注目、国連人権理事会とは何なのか?/阿部浩己×荻上チキ - SYNODOS

    5月18日、国連人権理事会の特別報告者ジョセフ・ケナタッチ氏が、「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案について、「成立すればプライバシーや表現の自由を制約する恐れがある」と懸念を示す書簡を安倍総理に送った。また5月30日には、国連人権理事会の特別報告者のデービッド・ケイ氏が、日の表現の自由を調査した報告書を発表した。国連人権理事会の特別報告者とはどんな立場で、どのような調査報告を行っているのか? その後ろ盾となる、国連人権理事会は、何を目的に設立されたのか。2017年5月31日放送TBSラジオ荻上チキ・Session22「日政府は制度の趣旨を理解していない!?国連人権理事会・特別報告者とは何なのか?」より抄録。(構成/大谷佳名) ■ 荻上チキ・Session22とは TBSラジオほか各局で平日22時〜生放送の番組。様々な形でのリスナーの皆さんとコラボレーションしながら、ポジテ

    “共謀罪”をめぐる特別報告者の書簡で注目、国連人権理事会とは何なのか?/阿部浩己×荻上チキ - SYNODOS
  • なぜ学校で体罰や指導死が起こるのか?――社会に蔓延する“ダークペダゴジー(闇の教授法)”/教育社会学・教育科学 、山本宏樹氏インタビュー - SYNODOS

    なぜ学校で体罰や指導死が起こるのか?――社会に蔓延する“ダークペダゴジー(闇の教授法)” 教育社会学・教育科学 、山宏樹氏インタビュー 教育 #体罰#指導死#ダークペダゴジー#学校 学校の教室や部活動における、教師からの体罰が問題視されている。生徒を怒鳴る、脅迫する、見せしめにする、「飴と鞭」を使い分ける……など、子どもたちを恐怖で支配しようとする指導テクニックを指南する教育実践も多く出版されているという。なぜ今、このような教育方法の需要が高まっているのか。理想の教師像を抱いて教壇に立った教師たちが、なぜ子どもの意見を無視した方法論に手を染めてしまうのか。そして求められる実践について、東京電機大学助教・山宏樹氏に解説していただいた。(構成/大谷佳名) 恐怖支配、“飴と鞭”による指導は何が問題なのか ――最近、学校の先生の忙しさが問題となり、メディアなどでもよく取り上げられていますね。

    なぜ学校で体罰や指導死が起こるのか?――社会に蔓延する“ダークペダゴジー(闇の教授法)”/教育社会学・教育科学 、山本宏樹氏インタビュー - SYNODOS
  • 文在寅大統領は「反日」?「親北」?そんな素人議論は聞き飽きた!!――『だまされないための「韓国」』第8章/浅羽祐樹×木村幹 - SYNODOS

    文在寅大統領は「反日」?「親北」?そんな素人議論は聞き飽きた!!――『だまされないための「韓国」』第8章 浅羽祐樹×木村幹 国際 #文在寅#だまされないための「韓国」 2017年5月9日、韓国大統領選が実施された。即日開票され、「共に民主党」の文在寅氏が13,423,800票(得票率41.1%)を獲得して当選。翌10日に第19代韓国大統領に就任した。 この選挙に合わせて、講談社/講談社ビーシーは対談、『だまされないための「韓国」―あの国を理解する「困難」と「重み」』を同5月9日に発売。書では、韓国政治を専門とする政治学者2名、浅羽祐樹・新潟県立大学教授と木村幹・神戸大学教授が、「韓国」という国から届くニュースをどう読み解くべきか、そして日政府と日人はどう対処すべきかを語り合った。 来であれば分析と研究が分である政治学者2名が、未来予測(対談収録は2017年2月半ば)を含む韓国

    文在寅大統領は「反日」?「親北」?そんな素人議論は聞き飽きた!!――『だまされないための「韓国」』第8章/浅羽祐樹×木村幹 - SYNODOS
  • 「同性カップル、里親に」報道から考える今後の課題/一般社団法人レインボーフォスターケア代表理事 藤めぐみ - SYNODOS

    「同性カップル、里親に」報道から考える今後の課題 一般社団法人レインボーフォスターケア代表理事 藤めぐみ 社会 #里親#同性カップル#養子縁組 2017年4月5日から6日にかけて、大阪市が男性カップルを養育里親に認定したことに関して、多くの報道がありました。また、翌7日には塩崎恭久厚生労働大臣が記者会見において、同性カップルの里親を容認する発言をしました。 それらの報道を受けて、ネット上でさまざまな意見が交わされています。 いくつかの意見に見られる誤解、そしてこの報道から新たに見えてきた課題について述べたいと思います。 「男性カップル 里親に」のニュースは各紙が大きく報じた ネット上に、「先進国では同性婚の権利が先で、養子縁組の権利が後に認められたのに、日は逆の動きになった。すごいことだ」というような意見が見られます。 しかし、それは間違いです。今回の報道は「養子縁組制度」ではなく、「里

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  • トランプ政権は貧困層や障害者に致命的な打撃を加えるのか?――日本人の知らないアメリカの「共助」を探る/三輪佳子氏インタビュー - SYNODOS

    トランプ政権は貧困層や障害者に致命的な打撃を加えるのか?――日人の知らないアメリカの「共助」を探る 三輪佳子氏インタビュー 社会 #トランプ トランプ政権下で低所得層と障害者の暮らしはどうなるか? 今後2年間かけて、変化のなかで米国の「コミュニティ」の姿を理解し、明らかにしたいという三輪佳子(みわよしこ)氏(https://camp-fire.jp/projects/view/22114)。なぜ米国なのか。そして、そこに込められている日社会にとっての意味とは何なのか。話を伺った。 ――なぜ米国の低所得層と障害者の暮らしを調査しようと考えたのでしょうか? 私は今、ライターの「みわよしこ」として生活保護制度に関する執筆活動を行うのに加え、大学院で生活保護制度の研究をしています。 生活保護制度の原型は、戦前の救護法でほとんど出来上がっているのですが、包括的な社会保障かつ社会福祉でもある生活保

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  • トランプ大統領の経済政策を考える/片岡剛士 - SYNODOS

    米大統領選は現地時間の11月8日(日時間11月9日)に投開票が行われ、共和党候補ドナルド・トランプ氏が大統領就任に必要な選挙人270人以上を獲得し勝利を収めた。今後は12月19日に選挙人による投票が行われて、来年1月20日にトランプ政権が成立する見込みである。合わせて実施された連邦議会選挙では上院・下院ともに共和党が過半数を占め、ねじれ現象が解消されることになった。 日時間11月9日の円相場はトランプ氏優勢との見方が広がると、円買いが膨らんで1ドル=105円台から一時1ドル=101円台まで円高が進んだ。日経平均株価は前日比919円(5.4%)安の1万6,251円と、ほぼ3か月ぶりの安値となった。豊富な政治経験を有し、オバマ政権の路線を継承するとみられていたヒラリー・クリントン氏が優勢との見立てが覆り、変わって政治家としての実力や今後の政策運営のゆくえが未知数であるトランプ氏勝利の可能性

    トランプ大統領の経済政策を考える/片岡剛士 - SYNODOS
  • 東京に部落差別はない?――見えない差別を可視化するBURAKU HERITAGEの挑戦/上川多実 - SYNODOS

    東京に部落差別はない?――見えない差別を可視化するBURAKU HERITAGEの挑戦 上川多実 BURAKU HERITAGEメンバー 社会 #部落差別#BURAKU HERITAGE 「少なくとも東京には部落差別なんてない」 高校生のとき、社会科の教員から言われた言葉だ。被差別部落出身者として講師をした先日のワークショップでも受講者から同様の発言が飛び出した。ママ友に部落問題について話したときにも「ああ、部落問題ね。西日とかではまだ残ってるやつでしょ」と返ってきた。 「自分は東京で長年暮らしてきたが、部落差別なんて見聞きしたことがない!だから、東京に部落差別があるなんて言われても信じがたい」と言われることも度々ある。 東京は被差別部落の存在を感じにくい街だ。関東大震災や東京大空襲で街がめちゃくちゃになり、人口の流出入も多い。さらに、被差別部落に対して同和地区(注)の指定を都が行わなか

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  • 時間の経過がもたらしたホロコーストの重層的なとらえ方――ドイツ映画を手掛かりに/齊藤公輔 - SYNODOS

    戦後70年という時間のなかで、様々なことが検証・検討されてきた。特にドイツはユダヤ人絶滅作戦を指示したヒトラーを生んだ国であるだけに、戦後は常にナチスの罪が問題になった。反省と贖罪が日常生活のあらゆるところに根づいていたために、ドイツでは「過去」というと自動的に第二次世界大戦を意味することになってしまうほどであった。 一方で、70年という「時間」の検証はどうであったか。ナチスの罪に向き合い続けた70年という時間は、「過去」に何かをもたらしたのだろうか。もしくは、「我々」に何かをもたらしたのだろうか。この種の検証はこれから始まるであろう。明らかなことは、ナチスやホロコーストを直接体験した世代が不在となる時代が到来しているということである。 イェーナ大学歴史学教授であるノルベルト・フライはすでに2005年の時点で、次の一言をもって戦後70年のすべてを予言している。 「『私は覚えている』と言える

    時間の経過がもたらしたホロコーストの重層的なとらえ方――ドイツ映画を手掛かりに/齊藤公輔 - SYNODOS
  • なぜ人は疑似科学にはまるのか?その心理的メカニズムと対策を考える/石川幹人×荻上チキ - SYNODOS

    水素水、性格診断、EM菌――。科学的根拠がないにもかかわらず、あたかも科学的に正しいと実証されたように見せかける疑似科学。なぜ人々は疑似科学にはまってしまうのか? 疑似科学にはまらないためには、どのような心構えが必要なのか。明治大学教授・石川幹人氏にお話を伺う。2016年05月20日放送TBSラジオ荻上チキ・Session-22「なぜ人は疑似科学にハマるのか?」より抄録。(構成/大谷佳名) ■ 荻上チキ・Session22とは TBSラジオほか各局で平日22時〜生放送の番組。様々な形でのリスナーの皆さんとコラボレーションしながら、ポジティブな提案につなげる「ポジ出し」の精神を大事に、テーマやニュースに合わせて「探究モード」、「バトルモード」、「わいわいモード」などなど柔軟に形式を変化させながら、番組を作って行きます。あなたもぜひこのセッションに参加してください。番組ホームページはこちら →

    なぜ人は疑似科学にはまるのか?その心理的メカニズムと対策を考える/石川幹人×荻上チキ - SYNODOS
    border-dweller
    border-dweller 2016/09/08
    これ自体が研究対象になってよさそう
  • 現代「保守」言説における救済の物語 / 平野直子 / 宗教社会学 | SYNODOS -シノドス-

    2016年に入り、「保守」にこれまでにない注目が集まっている。中心となっているのは、現政権に近く「最大の保守団体」とされる日会議。火付け役となったのは、菅野完氏のウェブ連載「草の根保守の蠢動」(HARBOR BUSSINESS ONLINE)だ。この連載は現在、新書化(『日会議の研究』扶桑社新書、2016)され、品切れが相次ぐ話題作となっている。 菅野氏の連載によって、運動体としての日会議の特徴や、宗教界との関係、その来歴――特に、「生長の家」創設者・谷口雅春の国家観を受け継ぐ一派によって主導されていることなど――が広く知られるところとなった。3月には朝日新聞が、日会議のこのような背景について3回にわたって特集を組む(「日会議研究 憲法編 上・中・下」2016年3月23日-25日付)など、政権をとりまく「保守」団体への注目が、日増しに高まっている。 日会議への注目のほかにも、こ

    現代「保守」言説における救済の物語 / 平野直子 / 宗教社会学 | SYNODOS -シノドス-
  • フィリピン大統領選挙――なぜ、「家父長の鉄拳」が求められたのか?/日下渉 - SYNODOS

    5月9日のフィリピン大統領選挙で、ロドリゴ・ドゥテルテ(71)が当選を決めた。ミンダナオ島のダバオ市長を22年間務め、治安を劇的に改善させて名を馳せた人物だ。家父長的な厳格さ、断固たる犯罪者の処罰、即実行の行動力を誇示し、空に掲げた鉄拳をシンボルに「民衆を苦しめる悪党は俺が皆殺してやる」と豪語する。超法規的処刑や汚職の疑惑、権威主義的な言動、数々の暴言にもかかわらず、2位に6百万票以上もの差をつけて圧勝した。このドゥテルテ人気は、どのように解釈できるだろうか。 まず、フィリピンの選挙について説明しておこう。フィリピンでは政党システムが極端に流動化しており、選挙後に当選した大統領の政党に大量の国会議員が党籍変更していく。そのため、政党間における政策やイデオロギーをめぐる対立も不明瞭でわかりにくい。より重要なのは候補者のパーソナリティと、彼らがフィリピンの現状を変革する指針として語る「道徳の言

    フィリピン大統領選挙――なぜ、「家父長の鉄拳」が求められたのか?/日下渉 - SYNODOS