タグ

ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (384)

  • トラが新型コロナウイルスに感染、ペット以外で初

    ブロンクス動物園のマレートラ。2017年に撮影。この動物園で飼育されているマレートラのナディアが、新型コロナウイルス感染症の陽性反応を示した。このほか、6頭のネコ科動物が同様の症状を見せている。(PHOTOGRAPH BY ANDREW LICHTENSTEIN, CORBIS VIA GETTY IMAGES) 米ニューヨーク市のブロンクス動物園で飼育されているトラに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査を行ったところ、陽性反応が出たことが明らかになった。検査したのは1頭だけだが、このほか6頭のネコ科動物に症状が認められるという。現地時間の4月5日午後、米農務省が発表した。 「私たちの知る限り、人から(野生)動物にCOVID-19が感染した初のケースです」と、ブロンクス動物園の主任獣医ポール・カレ氏はコメントした。陽性反応が出たのは、ナディアという名の4歳のマレートラだ。感染

    トラが新型コロナウイルスに感染、ペット以外で初
  • 標高6739mの山頂にネズミ 塗り替わった生息地の最高記録

    ユーヤイヤコ山の斜面で、研究者の手の上にのるキジリオオミミマウス(学名:Phyllotis xanthopygus)。どの哺乳類よりも標高の高いところにすんでいるネズミだ。(PHOTOGRAPH BY MARCIAL QUIROGA-CARMONA) 2019年夏、世界で最も高い場所にすむ哺乳類が発見されたとの報告があった。キジリオオミミマウスというこのネズミは、アルゼンチンとチリにまたがってそびえる活火山、ユーヤイヤコ山の高地を駆け回っていた。(参考記事:「【動画】世界一高い場所にすむ哺乳類 なんとネズミ」(19年までの最高生息地記録)) それほど標高の高い場所(6200メートル)で哺乳類が生活できるというのは信じがたいことだ。あたりには植物は生えておらず、べられそうなものも見当たらない。この山はアタカマ砂漠の端に位置しており、雨はめったに降らないうえ、気温はマイナス60℃に達すること

    標高6739mの山頂にネズミ 塗り替わった生息地の最高記録
  • 初期人類の3属、南アフリカで同時期に存在していた

    アフリカで発見された初期のホモ・エレクトゥスの頭骨の破片。この地域でホモ・エレクトゥスの骨が発見されたのは初めてだ。(REPRINTED WITH PERMISSION FROM HERRIES ET AL., SCIENCE 368:47 (2020).) 2015年の冬、オーストラリアのラ・トローブ大学の学生ジェシー・マーティン氏とアンジェリーン・リース氏は、岩石の中からヒヒの骨らしき化石を取り出す作業をしていた。彼らは南アフリカのヨハネスブルクの北西に位置するドリモーレン採石場で化石の採集調査を行う遠征隊のメンバーだった。頭骨の破片をクリーニングして組み合わせてみると、ヒヒではなく若い初期人類ホモ・エレクトスのものであることがわかった。南アフリカでホモ・エレクトスの骨が見つかったのは初めてだ。 マーティン氏は当時を回想し、「私たちはこのことを指導教官たちに報告しましたが、彼らは自分

    初期人類の3属、南アフリカで同時期に存在していた
  • 新型コロナ、なぜ子供は重症化しにくいのか?

    中国、北京の公園でマスクをして遊ぶ少年。(PHOTOGRAPH BY STR/AFP VIA GETTY IMAGES) 新型コロナウイルスはだれにでも感染する。国、性別、職業に関わらずだ。当初は子供にかかりにくいともされたが、中国での最新の数値を見ると18歳以下も成人と同程度に感染することを示している。 ただし不思議なことに、新型コロナに感染した子供はあまり重症化することがない。感染したとしても、小児患者の90%以上は軽症か中等症、あるいはまったく症状を示さない。こうしたパターンは、水疱瘡などにおいても見られる。 今のところ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査を受ける人の大半は、顕著な症状が出ている人だ。今後、検査数が増えれば子供の重症化率も変化する可能性はある。それでも初期の検査結果は「子供は影響を受けにくい可能性が非常に高い」ことを示していると、米ハーバード公衆衛生大

    新型コロナ、なぜ子供は重症化しにくいのか?
  • 新型コロナウイルスはこうして広がっている、遺伝子技術で判明

    新型コロナウイルスの透過型電子顕微鏡画像。米国初の感染者から単離されたもの。球状のウイルス粒子(青く染色されている部分)の中に見える黒い点はウイルスのRNAの断面。(IMAGE BY CDC / HANNAH A BULLOCK; AZAIBI TAMIN) 無償で公開されているオープンソースプロジェクト「ネクストストレイン」(Nextstrain.org)は、アウトブレイク(集団感染)を起こした病原体の博物館のようなものだ。世界各地の研究機関が、患者から採取したウイルスの遺伝子配列データをここに投稿する。ネクストストレインはそのデータを使って、感染の広がり方を示した世界地図や、ウイルスの系統樹を描き出している。(参考記事:「オープンソースな養鶏は可能か―――遺伝子を企業支配から解放する」) ネクストストレインが取りこんだ新型コロナウイルスのゲノムは、3月末の時点で2000を超えた。データ

    新型コロナウイルスはこうして広がっている、遺伝子技術で判明
  • 新型コロナ、「春に終息」と言えないこれだけの理由

    2020年2月18日、世界中に新型コロナウイルスへの不安が拡大するなか、中国江西省の畑で農作業をする村人。インフルエンザウイルスなど一部のウイルスは、気温が低く空気が乾燥していると感染が拡大しやすいが、今回の新型コロナウイルスも同じように天候に左右される性質を持っているかどうかはまだわからない。(PHOTOGRAPH BY LIU HAOJUN XINHUA, EYEVINE/REDUX) 世界中で急速に拡大している新型肺炎(COVID-19)の流行は、インフルエンザのように春になれば終息するのだろうか。多くの専門家は、暖かくなってウイルスがどんな動きをみせるかを予測するのは時期尚早とみている。 コロナウイルスには多くの種類があるが、人間に感染するのは7種だけだ。そのうち4種が、軽い風邪症状を引き起こすことで知られている。目下流行中の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を含め、残りは

    新型コロナ、「春に終息」と言えないこれだけの理由
  • 新型コロナ、都市の封鎖や移動制限はどうすべき?

    2020年2月23日、保護マスクを着けてイタリア、ベネチアのカーニバルに参加する人々。新型コロナウイルスの流行で、カーニバルの最後の2日間と日曜の夜の行事が中止となった。(PHOTOGRAPH BY MANUEL SILVESTRI, REUTERS) 新型コロナウイルスが拡大を続けているいま、誰もが聞きたくない言葉といえば「市中感染」だろう。 2月22日からの先週末、イタリアの感染者数が11人から124人に急増し、ヨーロッパで最多となった。同国では、中国湖北省に関係のない感染が数カ所で発生。サッカーリーグの試合は延期となり、さらなる国内感染を防ぐため、武漢と同じように当局は町を封鎖した。 WHOによると、25日の時点でイタリアの感染者数は229人になった。23日までに判明したなかでは、日韓国、イランなど、その他13カ国でも市中感染が確認されている。 「イタリア、イラン、韓国での感染者

    新型コロナ、都市の封鎖や移動制限はどうすべき?
  • 残念な英雄ハンニバル、「象でアルプス越え」の失策度

    人類の歴史は、言ってみれば「失敗の歴史」だ。たった一つの選択の誤りが、国や民族の行く末、さらには世界の運命を変えてしまったことさえある。歴史上、少なからぬ人々が、二者択一の選択問題を間違えてしまった。それらの判断の多くは、そのときには「一番良い考え」に思えたものばかりである。 ナショナル ジオグラフィックの書籍『失敗だらけの人類史』は、そのような歴史的な「失敗」の数々を取り上げ、何を間違ったのか、その結果どうなったのかを解説するだ。ここでは同書から、「象でアルプスを越えた英雄」として有名な名将ハンニバルの物語を紹介したい。傲慢さと性急さから判断を誤り、ローマ征服という野望を達成できなかった人物である。 ローマとの戦い ハンニバルは紀元前247年、ローマによる征服の危機に瀕していたカルタゴ(現在のチュニジアの首都、チュニスの近く)で生まれた。偉大な交易国にして海洋国家だったローマは、海上で

    残念な英雄ハンニバル、「象でアルプス越え」の失策度
  • 「死にゆく島」の自然が劇的に再生、思わぬ大成功

    ヤギとネズミによって大きく変えられたレドンダ島の自然はかつて再生しないと考えられていた。(PHOTOGRAPH BY ED MARSHALL, REDONDA RESTORATION PROGRAMME) カリブ海西インド諸島に位置するレドンダ島は、周囲を高い断崖に囲まれた小さな火山島だ。島を覆う草むらにはカツオドリやグンカンドリの巣が点在し、その主たちが何十羽も頭上を飛び交うなか、島の固有種であるアノールトカゲの仲間(Anolis nubilis)や体長3cmにも満たないヤモリが、近くの日陰をうろついている。レドンダグラウンドドラゴン(Pholidoscelis atratus)と呼ばれる、体長15センチの希少な黒いトカゲはもっと大胆だ。こちらが数秒間足を止めている間に、スニーカーの上を群れが横切って走っていく。(参考記事:「世界初、立って漕ぐ小舟で大西洋単独横断に成功」) 島の固有種の

    「死にゆく島」の自然が劇的に再生、思わぬ大成功
  • 中国の野生動物取引はどうなる?「なんでも食べる中国人」は神話

    中国、深センの野生動物市場で生きた爬虫類や哺乳類を売る人々。中国では54種の野生動物が用として合法的に取引されている。新型コロナウイルス感染症の流行は生きた野生動物の取引に世界の目を向けさせた。(PHOTOGRAPH BY AFP, GETTY) 2019年9月、中国、北京近郊の農場の納屋に多数の生きた鳥が隠されているのを、環境保護団体が発見して警察に通報した。 鳥たちは違法に捕獲されたもので、中国南部の中華料理店や市場に売られることになっていた。警察は約1万羽の鳥を没収して放したが、その中には、シマアオジという絶滅危惧種も含まれていた。シマアオジが近年激減している主な理由は、一部の中国人が好んで用にしているからだ。 1月30日に世界保健機関(WHO)が国際的な緊急事態とした新型コロナウイルスの感染拡大が、さまざまな野生動物を売っていた武漢の市場から始まったことで、中国での野生動物の取

    中国の野生動物取引はどうなる?「なんでも食べる中国人」は神話
  • 希少なシマウマをリスク覚悟の「禁じ手」で保護、なぜ?

    ケニア北部の平原を移動するグレビーシマウマ。絶滅が危ぶまれており、おとなの推定生息数はわずかに2000頭ほどだ。(PHOTOGRAPH BY HEATH HOLDEN) グレビーシマウマ(Equus grevyi)は、とても大きい。野生のウマでは最大の種で、体重は約450キロにもなる。突き出した耳は遠くから見ても丸く、縞模様は普通のサバンナシマウマより細かい。「当に美しい動物です」とケニアの首都ナイロビを拠点に活動するグレビーシマウマの保護団体「グレビーズ・ゼブラ・トラスト(Grevy’s Zebra Trust)」の共同設立者ベリンダ・ロウ・マッキー氏は話す。(参考記事:「グレビーシマウマ、希少動物の赤ちゃん」) しかし、グレビーシマウマには絶滅の危機が迫っている。野生のおとなはわずかに約2000頭が生き残っているのみだ。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは、絶滅危惧種に指定

    希少なシマウマをリスク覚悟の「禁じ手」で保護、なぜ?
  • 中国の野生動物取引はどうなる?「なんでも食べる中国人」は神話

    中国、深センの野生動物市場で生きた爬虫類や哺乳類を売る人々。中国では54種の野生動物が用として合法的に取引されている。新型コロナウイルス感染症の流行は生きた野生動物の取引に世界の目を向けさせた。(PHOTOGRAPH BY AFP, GETTY) 2019年9月、中国、北京近郊の農場の納屋に多数の生きた鳥が隠されているのを、環境保護団体が発見して警察に通報した。 鳥たちは違法に捕獲されたもので、中国南部の中華料理店や市場に売られることになっていた。警察は約1万羽の鳥を没収して放したが、その中には、シマアオジという絶滅危惧種も含まれていた。シマアオジが近年激減している主な理由は、一部の中国人が好んで用にしているからだ。 1月30日に世界保健機関(WHO)が国際的な緊急事態とした新型コロナウイルスの感染拡大が、さまざまな野生動物を売っていた武漢の市場から始まったことで、中国での野生動物の取

    中国の野生動物取引はどうなる?「なんでも食べる中国人」は神話
  • 希少なシマウマをリスク覚悟の「禁じ手」で保護、なぜ?

    ケニア北部の平原を移動するグレビーシマウマ。絶滅が危ぶまれており、おとなの推定生息数はわずかに2000頭ほどだ。(PHOTOGRAPH BY HEATH HOLDEN) グレビーシマウマ(Equus grevyi)は、とても大きい。野生のウマでは最大の種で、体重は約450キロにもなる。突き出した耳は遠くから見ても丸く、縞模様は普通のサバンナシマウマより細かい。「当に美しい動物です」とケニアの首都ナイロビを拠点に活動するグレビーシマウマの保護団体「グレビーズ・ゼブラ・トラスト(Grevy’s Zebra Trust)」の共同設立者ベリンダ・ロウ・マッキー氏は話す。(参考記事:「グレビーシマウマ、希少動物の赤ちゃん」) しかし、グレビーシマウマには絶滅の危機が迫っている。野生のおとなはわずかに約2000頭が生き残っているのみだ。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは、絶滅危惧種に指定

    希少なシマウマをリスク覚悟の「禁じ手」で保護、なぜ?
  • 天然ガス、CO2排出量の削減効果低い

    天然ガス掘削装置が点在する米ワイオミング州の風景。最新の研究によると、石炭の代わりに天然ガスを多く 発電に使用しても、温室効果ガス排出量の減少効果はあまりないという。 Photograph by Joel Sartore / National Geographic 最新の研究によると、発電のためのエネルギーを石炭から天然ガスへ転換してもアメリカの温室効果ガス排出量を大きく減少させることはできず、むしろわずかに増加させるおそれもある。その原因のひとつは、再生可能な無炭素エネルギーの使用の妨げになるためだという。 近年天然ガスの使用拡大によって、アメリカの二酸化炭素排出量は減少してきていると広く評価されている。 しかし今回発表された研究で、2013年から2055年に天然ガスを使用することで削減できる電力部門の累積排出量 はたった9%にすぎないことが分かり、この程度の減少では気候変動に有意な効果

    天然ガス、CO2排出量の削減効果低い
  • 古代エジプト人が頭に載せた謎の物体、ついに発掘

    約3300年前の晩さん会。頭に円すい形の物体を載せた女性たちが描かれている。この円すいは古代エジプト美術によく登場するが、単なるシンボルか、実際に使われていたものかという議論を呼んできた。(PHOTOGRAPH BY WERNER FORMAN, UNIVERSAL IMAGES GROUP/GETTY) 古代エジプト美術には、頭に円すい形の「何か」を載せた人々が登場する。パピルスの巻物やひつぎに描かれた王族の晩さん会や神聖な儀式には、頭に円すいを載せた男女が集まっている。特定の神々と結び付くとされた、出産の風景を描いた作品に描かれることもある。 古代エジプトでは1000年以上にわたり、この円すいが広く描かれ続けたが、実在したかどうかは不明で、その意味も解明されていなかった。この謎めいた物体が発掘されたことはなく、一部の学者は単なる象徴にすぎないと考えるようになった。キリスト教美術の聖人や

    古代エジプト人が頭に載せた謎の物体、ついに発掘
  • 古代エジプト人が頭に載せた謎の物体、ついに発掘

    約3300年前の晩さん会。頭に円すい形の物体を載せた女性たちが描かれている。この円すいは古代エジプト美術によく登場するが、単なるシンボルか、実際に使われていたものかという議論を呼んできた。(PHOTOGRAPH BY WERNER FORMAN, UNIVERSAL IMAGES GROUP/GETTY) 古代エジプト美術には、頭に円すい形の「何か」を載せた人々が登場する。パピルスの巻物やひつぎに描かれた王族の晩さん会や神聖な儀式には、頭に円すいを載せた男女が集まっている。特定の神々と結び付くとされた、出産の風景を描いた作品に描かれることもある。 古代エジプトでは1000年以上にわたり、この円すいが広く描かれ続けたが、実在したかどうかは不明で、その意味も解明されていなかった。この謎めいた物体が発掘されたことはなく、一部の学者は単なる象徴にすぎないと考えるようになった。キリスト教美術の聖人や

    古代エジプト人が頭に載せた謎の物体、ついに発掘
  • 5Gで天気予報の精度が「40年前」に、科学者が警告

    人工衛星に搭載された機器が計測した大気中の水蒸気量は、精密で正確な天気予報に欠かせない情報だ。水蒸気の量は、マイクロ波や赤外線など異なる「帯域」で、それぞれ異なる機器によって計測される。この画像では、人工衛星「GOES-16」に搭載された機器が計測した、水蒸気から放射される赤外線の信号が示されている。(PHOTOGRAPH COURTESY NOAA, NESDIS CENTER) 2012年、巨大なハリケーン「サンディ」が米国の東海岸に上陸した。ニューヨーク地域に襲いかかったサンディは、数日間にわたり激しい雨を降らせ、大規模な浸水を引き起こし、インフラに大きな打撃を与えた。犠牲者の数は100人を超えた。 ハリケーンの進路などの詳細で正確な気象予測がなければ、こうした被害がさらに拡大していたことは間違いない。気象予測のおかげで、科学者らはハリケーンが上陸する前に余裕を持って、米連邦緊急事態

    5Gで天気予報の精度が「40年前」に、科学者が警告
  • ウナギとワカサギの激減、殺虫剤が原因か、宍道湖

    の宍道湖では、1993年に周辺地域でネオニコチノイド系殺虫剤が使用されるようになって以来、ワカサギ(Hypomesus nipponensis)と写真のニホンウナギ(Anguilla japonica)の個体数が激減している。(PHOTOGRAPH BY PAULIO OLIVERIA, ALAMY) 1993年5月、島根県の宍道湖付近の稲作農家がイミダクロプリドという殺虫剤を使いはじめた。 同じ年、甲殻類や動物プランクトンなど、物網の土台となる節足動物が減りはじめた。1994年の終わりには、これらを餌とするニホンウナギ(Anguilla japonica)とワカサギ(Hypomesus nipponensis)が激減した。そして、イミダクロプリドをはじめとするネオニコチノイド系殺虫剤の使用は年々増え続け、以後、魚の数は回復していない。 11月1日付けの科学誌「サイエンス」に発表され

    ウナギとワカサギの激減、殺虫剤が原因か、宍道湖
  • 失われたマメジカ、ほぼ30年ぶりに発見

    カメラトラップ(自動撮影装置)がとらえたベトナムマメジカ(Tragulus versicolor)。ここ30年近く目撃例がなく、科学が見失っていた種の1つ。その生態については、ほとんど何もわかっていない。(PHOTOGRAPH BY SIE/GWC/LEIBNIZ-IZW/NCNP) ベトナム南部の低地で、絶滅が危ぶまれていたきわめて珍しい動物の生きている姿が撮影された。この動物はマメジカの一種、ベトナムマメジカ(学名:Tragulus versicolor)。11月11日付けの学術誌「Nature Ecology & Evolution」で報告された。 ベトナムマメジカは、小さな牙を持つ小型のシカのような動物で、ここ30年近く記録がなかった。最後の記録は1990年、ある猟師が仕留め、標として科学者に寄付したものだった。(参考記事:「絶滅と思われたカエルを再発見、13年ぶり、南米」) 「

    失われたマメジカ、ほぼ30年ぶりに発見
  • 「サメの歯」を持つ肉食恐竜 タイで新種見つかる

    タイでの発掘調査で見つかった新種の肉恐竜サイアムラプトル・スワティ(Siamraptor suwati)。ギザギザのナイフのような歯を持つことで知られるカルカロドントサウルス科に属する。(IMAGE COURTESY OF CHOKCHALOEMWONG ET AL., 2019) 現在、タイ中部のバンサパンヒン近郊の土地は、薄い赤みを帯びた土で覆われ、地元農家がトウモロコシやキャッサバを育てている。しかし、1億1300万年以上前、この地域は氾濫原で、サメのような歯を持つ恐ろしい恐竜が支配していたことがわかった。 今回発見された新種の肉恐竜は「サイアムラプトル・スワティ(Siamraptor suwati)」と名付けられ、2019年10月9日付けで学術誌「PLOS ONE」に論文が発表された。この恐竜の化石は、7.5メートルほどある全身の各部が見つかった。カルカロドントサウルス類に属す

    「サメの歯」を持つ肉食恐竜 タイで新種見つかる