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ブックマーク / apeman.hatenablog.com (74)

  • 「政治的」なのはどちらか? - Apeman’s diary

    www.sankei.com 「群馬の森」にある朝鮮人追悼碑が、歴史修正主義者たちの要求に乗じて(そう、“屈して”ではなく)群馬県によって撤去されようとしている問題。県議会が全会一致で賛同したという建立の経緯から碑それ自体を問題にはできないものだから、追悼集会での発言を口実にしたのだと考えざるを得ない。 そもそも「強制連行」は学術的にコンセンサスがあることであって、また追悼の対象となる人々が亡くなった経緯を伝えることは「追悼」という行為にとって欠かせない要素だ。「強制連行」という発言にクレームを付けることで強制連行という史実を否認しようとすることこそ、この四半世紀右派勢力が取り組んできた「政治的」活動ではないか。

    「政治的」なのはどちらか? - Apeman’s diary
  • 年末を迎えて - Apeman’s diary

    このブログの前身を iblog でつくったのが2004年なので今年で20年ということになります。もっとも2004年の末にスタートしたので実質的に20年となるのは来年の末ですが。 更新頻度もすっかり落ちて最近はなんとか「毎月更新する」というラインを守るのが精一杯ですが、続けられる限りは続けるつもりです。 過去に書いた記事の中で最近思い起こすことがあるのが、イスラエル軍による白燐弾の使用を擁護するネトウヨを批判した2009年ごろのことです。戦時国際法を「殺させないため」ではなく軍事組織の選択肢を広げるために解釈しようとする姿勢は南京事件否定論にも通じるものだと思いながら書いていました。いまSNSで展開されているイスラエル擁護論もまた、「便衣兵」をめぐる南京事件否定論者の主張を想起させます。 法は殺すため(殺すことを正当化するため)ではなく、殺させないためにある。この大原則を改めて主張しておきた

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  • 「歴史戦」の毒が回りきった日本社会 - Apeman’s diary

    SNS等でさんざん話題になっているのですでに皆さんご存知のことでしょうが。 www.fnn.jp  (アーカイブ人もツイッターで“自白”していました。 【日外務省がチェック含めしっかりしないと。昨日、外交部会長として外務省と頻繁にやりとりしたが、外務省は約1ヶ月動画を放置した反省と再発防止対策が必要→ウクライナ政府、日に外交ルートで謝罪。昭和天皇の写真を「ファシズム」と… 外務省が動画に削除要請】 https://t.co/lVTimO9leH — 佐藤正久 (@SatoMasahisa) 2022年4月25日 いくつもある記事の中からこれを選んだのは、「歴史戦」の関連タームである「情報戦」が佐藤議員の口から出ている、という理由です。「情報戦で負けている」って、いったいどこと戦っているという認識なのでしょうか? 「ウクライナ政府のSNSなどをチェックする担当者を設けるよう求めた」

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  • オンラインセミナー「ラムザイヤー教授の歴史修正主義を批判する」 - Apeman’s diary

    『産経新聞』が大喜びで紹介したマーク・ラムザイヤーの「太平洋戦争における性行為契約」。しかしこれが根拠のない主張や引用文献の恣意的な利用、先行研究の無視といった手続き上の問題点を多数抱えていると批判されていることは皆さんご存知のことでしょう。 いまのところ右派からのまとまった反論らしきものは「歴史認識問題研究会」のサイトに掲載された、西岡力による「慰安問題に関するラムザイヤー教授論文撤回を求める経済学者声明の事実関係の誤りについて」だけです。しかしタイトルを見ればわかるように、ラムザイヤーの主張を正面から擁護すると言うよりも「経済学者声明」への批判に重きが置かれています。「性奴隷」という擁護への反論は例によって「公娼制」を引き合いに出すもので、公娼制が当時においても「事実上の奴隷制度」と批判されていたことは相変わらず無視されています。 さて明日14日、Fight For Justice 主

    オンラインセミナー「ラムザイヤー教授の歴史修正主義を批判する」 - Apeman’s diary
  • 『中国戦線、ある日本人兵士の日記』 - Apeman’s diary

    -小林太郎(笠原十九司、吉田裕編・解説)『中国戦線、ある日人兵士の日記 1937年8月〜1939年8月 侵略と加害の日常』、新日出版社、2021年2月 bit.ly 2015年10月4日号の『しんぶん赤旗 日曜版』に「遺族が公開 虐殺生々しく 上等兵の日誌」と出して報じられた旧日陸軍第16師団所属の兵士の日記が新日出版社から刊行されました。笠原十九司氏による詳細な解説が付されており、日中戦争をミクロな視点とマクロな視点で学ぶことができます。さらに日記の主が撮影した写真やスケッチが収録されているのですが、編者の一人吉田裕氏による「あとがき」によれば「人が撮影した多数の写真が残されていること、その写真がほぼ時系列に従って整理されている」という点で、数ある従軍日記の中でも「際立った特徴」を持つ、とされています。 内容については今後折に触れて紹介させていただくつもりでおります。

    『中国戦線、ある日本人兵士の日記』 - Apeman’s diary
  • Fight for Justice緊急オンライン・セミナー - Apeman’s diary

    従来の歴史修正主義者の主張と比べて新味があるわけではなく、ただただ「ハーバード大教授」という肩書で右派の大きな期待を集めているラムザイヤーについて、Fight For Justice のオンライン・セミナーが開催されます。 fightforjustice.info

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  • 2020夏の戦争番組 - Apeman’s diary

    社会が急に戦争を思い出す8月も今日で終わりです。この夏に放送されたアジア・太平洋戦争に関連した番組中、地上波で18(1は7月30日放送、またレギュラー報道番組中の特集も含む)を録画し、BSでは5(過去の番組の再放送を除く)を録画しました。 そのほとんどはすぐに視聴したのですが、NHKスペシャルの「渡辺恒雄 戦争政治〜戦後日の自画像」は放送予定をはあくした時点でゲンナリしてしまいまだ見ることができずにいます。 もはや指摘するのもゲンナリしますが、20を超えるこれらの番組のうち旧日軍の加害や連合国および戦場になった国々の人々の被害を正面からテーマにしたものは一つもありませんでした。8月2日放送のテレメンタリー2020「揺れる平和都市〜被服支廠は残るのか〜」と8月3日放送のNNNドキュメント「煉瓦の記憶 広島・被爆建物は語る」がいずれも旧被服廠の保存問題をあつかっており、「軍都

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  • 2020年夏、加害への眼差し(追記あり) - Apeman’s diary

    アジア・太平洋戦争に関する記事や番組が増える季節になりましたが、毎年のことながらその大半は“日人の悲惨な体験”を扱ったものです。そのなかで日軍による被害体験を扱ったものとして目についたものは泰緬鉄道に関するものでした。 一つは東京新聞によるイギリス人元捕虜へのインタビュー記事です。日の時点で2回目までが掲載されています。 -100歳元英兵が語る ジャングルに散った親友〈死の鉄道〉(1)」 -生ける骸骨の集団、腐敗臭にまみれた病人小屋〈死の鉄道〉(2)」 もう一つは FNNプライムオンラインに掲載された「終戦から75年…旧日軍が建設した“死の鉄道” 悲劇の現場で働いたタイ人とマレーシア人の証言」です。二人の証言者のうちタイ人のトンプロムさんは自身が虐待をうけたわけではありませんが、現場で「数え切れないほどの数」の捕虜が亡くなっているのを目撃した、とはなしています。 16日追記 『朝日

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  • アウシュヴィッツ解放75周年、またひとつ埋まった“外堀” - Apeman’s diary

    2月27日はアウシュヴィッツ=ビルケナウ収容所がソ連軍によって解放されてから75年目の日に当たり、記念式典が行われています。 -BBC NEWS JAPAN 2020年01月28日 「アウシュヴィッツ解放75年、各国首脳が式典出席 反ユダヤ主義への対抗呼びかけ」 これに先立ち、オランダの首相がホロコーストに関して「十分に保護せず、助けず、認識しなかった」ことを謝罪しています。 -BBC NEWS JAPAN 2020年01月27日 「オランダ首相、ナチス虐殺で初めて謝罪 ユダヤ人保護せず」 個人としての積極的協力者は別として、国家としてのオランダはホロコーストを積極的に立案・推進したわけではなく、ドイツに占領されている状況下でホロコースト政策に抵抗しなかった責任を問われていたわけです。人道に対する犯罪の進行を看過したことが「謝罪するようなことはしていない」とみなされない。これが2020年以

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  • wam「日本軍慰安所マップ」ウェブサイト公開開始 - Apeman’s diary

    wam アクティブ・ミュージアム女たちの戦争と平和資料館の公式サイトにおいて、「日軍慰安所マップ」が公開されました。マップだけでなく日軍「慰安所」についてのイントロダクションと根拠資料も付属する力作です。 また、同じく wam のサイトで公開されていた「河野官房長官談話後に発見された日軍「慰安婦」関連公文書等」が2016年にリニューアルされ「日政府認定済公文書」と「日政府未認定公文書」をあわせて閲覧できるようになりました。遅まきながらご紹介させていただきます。

    wam「日本軍慰安所マップ」ウェブサイト公開開始 - Apeman’s diary
  • 読み比べてみよう! - Apeman’s diary

    「ヒラリー・クリントンの奇妙な提案」 「ヒラリー・クリントンの奇妙な提案」 あれあれ〜。同じタイトルの、同じ日付の記事のはずなのに、ずいぶんと長さが違うなぁ。

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  • 「南京事件ー日中戦争 小さな資料集」「南京事件資料集」、サイト移転 - Apeman’s diary

    みなさまごぞんじ、ゆうさんの「南京事件ー日中戦争 小さな資料集」と kk-nanking さんの「南京事件資料集」が、いずれもプロバイダのサービス終了に伴い移転されています。 新しいサイトはそれぞれ http://yu77799.g1.xrea.com http://kk-nanking.main.jp/index.html となります。

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  • 『ナチスの戦争』 - Apeman’s diary

    -リチャード・ベッセル、『ナチスの戦争1918-1949 民族と人種の戦い』、中公新書(ナチスの戦争1918-1949|新書|中央公論新社) しばらく前に全4章のうち3章まで読んだところで電車内に置き忘れてしまい戻ってこなかったので長らく中断していたのだが、先日図書館で借りて最終章を読了。 タイトルが示す通り第二次世界大戦の前史としての戦間期から、戦争が戦後初期に及ぼした「余波」までを扱っている。新書とはいえ膨大な注も収録されているので、ナチス・ドイツ戦争の全体像を知る入門書としても、研究の蓄積(の一部)を知るのにも役立ちそう。 とりわけ興味深いのが「戦後」を扱った第4章。非ナチ化の不徹底(とりわけ西ドイツで)、戦争末期の経験からくる被害者意識、にもかかわらず掌を返すようにナチ・イデオロギーへの支持が消え去ったこと(と同時に存続した反ユダヤ主義)……と、日の戦後と比較可能なところが多々

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  • Apeman’s diary

    捏造された「朝日新聞の捏造」? 偽の論点による偽の反論(の・ようなもの) 池田信夫の捏造 「朝日新聞の捏造」論について 朝日新聞の「慰安婦」報道の実態 1992年1月の「慰安婦」問題報道・3紙比較 恐るべき朝日新聞の洗脳力 「池田信夫の捏造」完全版(エントリ中でリンクをはってある記事についても) 読売新聞の「慰安婦=女子挺身隊」説 「河野談話」をめぐる初期報道について/補足と訂正 92年当時のアメリカメディアの反応 分の「仮説」にあわせて事実をねじ曲げてるのはどっち? 上告もせずに終わっていた「朝日新聞を糺す国民会議」訴訟 安倍政権は朝日新聞の三連勝についてコメントすべき立場 麻生財務大臣の発言から考える「「慰安婦」問題=朝日の捏造」説 「バターン死の行進」問題まとめ――「ネタ」のシニシズムについて 過去2週間の話題を巡って(12日追記) 「痛切さ」を欠く「仕方なかった」言説 『アウシュヴ

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  • 「強制されたというなら兵隊さんも同じ」論の誤り - Apeman’s diary

    相変わらず「吉田証言」の一点突破全面展開的発想で大阪市長が愚行を繰り広げている今日このごろですが、「強制連行」を巡ってはもう一つ「強制されたというなら兵隊さんや従軍看護婦だって同じだ」という否定論があります。軍がつくった「慰安所」の規定で外出や廃業が「許可制」になっていることは否定し難いので、「兵隊や従軍看護婦だって自由にやめたりできない」というわけですね。 この論法が誤っているのは、「正当な根拠を持つ強制とそうでない強制」という当たり前の区別を無視しているからです。大日帝国では兵役には憲法上の根拠があり、さらに兵役法という法的な根拠がありました。従軍看護婦についても、日赤の看護婦養成規則に有事の際の従軍の義務が規定されています。 これに対して、いかに大日帝国といえども国家が帝国臣民(あるいは占領地の住民)に性労働を課す根拠となるような法などありません。改正野戦酒保規程は「慰安所」設置

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  • 書評『日本軍の治安戦』 - Apeman’s diary

    笠原十九司さんの『日中戦争全史』上下巻が増刷を重ねているそうで、主要メディアがほとんど「日中戦争勃発八十年」という事実にライトを当てないなか、数少ない良い知らせだと思います。 さて、立ち回り先の図書館に所蔵されていないためなかなか参照する機会のない軍事史学会の学会誌『軍事史学』の2013年9月号に『日軍の治安戦――日中戦争の実相』(岩波書店)の書評が掲載されているのを知ったので、複写を取り寄せてみました。掲載されてから4年も経ってますが、書評自体も刊行から3年たってのものですので、まあご容赦を。 『軍事史学』の寄稿者は保守派が中心で、評者の河野仁氏も防衛大学校の教員ということで、いわゆる「三光作戦」をとりあげた書をどのように評するか……というところに関心があったのですが、予想(というか予断)よりずっとフェアな書評でした。何点か懐疑的・ないし否定的なコメントも見受けられますが、歴史修正主

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  • 「戦時中の動物園」展2017 - Apeman’s diary

    2008年にレポートした大阪市立天王寺動物園の「戦時中の動物園」展、久しぶりに行ってまいりました。 2008年のときは、『朝日新聞』が報じたヒョウとその飼育係の男性が展示の中心でしたが、今年はゾウが中心の展示でした。 2008年の主役だったヒョウと飼育係の男性。 こういう展示があるのは大阪市立の施設ならではで、いいことだと思います。子どもにはちょっと難しいでしょうが。 展示の中にいまどき「日華事変」などという表記が出てきたのはいただけませんが、他方でアフリカ各地の内戦で生息地を奪われる野生生物のことや、ガザの動物園の窮状などが扱われていたのは非常によかったと思いました。20日の日曜日まで開催されていますので、お近くの方でついでがあればぜひ。 当ブログのシンボルであるリタとロイドの像にも久しぶりに再会。まあしかし、ジェンダー秩序がバッチリ刻印された像ではありますね。 「戦時中の動物園」展にも

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  • 「戦時中の動物園」 - Apeman’s diary

    はてダ、ツイッターのプロフ写真に使っているリタの話題をツイッターのTLで見かけたので、久しぶりに天王寺動物園のHPにアクセスしてみました。企画展「戦時中の動物園」は今年も開催されるとのこと。というか、明日からだ! 企画展「戦時中の動物園」 日時 2017年 8月 5日 〜 20日 場所 レクチャールーム (地図) 説明 ・戦時中の動物園や動物をテーマにした企画展 ・土・日・祝日の13時30分から企画展にちなんだ獣医による講話を開催します 場所:天王寺動物園内 レクチャールーム 時間:開園時間〜閉園時間の15分前まで (http://www.city.osaka.lg.jp/contents/wdu170/tennojizoo/event/event-calendar/) 「久しぶりに行ってみようかしら」と一昨年の記事で書いて結局行かなかったのですが、今年こそ行ってみるかな。“言ってみる”だ

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  • 日本政府はなぜ「法的責任」を否認するのか - Apeman’s diary

    「慰安婦」問題が浮上した当時の宮澤内閣以来、この問題に対する日政府の態度として一貫しているのが「法的責任は認めない」というものです。そしてこの「法的責任」の認否こそ、「慰安婦」問題に限らず、戦後補償問題の多くのケースで被害者が重視するポイントの一つであり、日政府や日企業が頑なに拒んできたポイントでもあります。日政府や日企業は、戦争被害者が「ひどい目にあった」ことについては認める用意があるのに、自身がそうした被害に対して法的責任を有することは、決して認めないわけです。しかし、なぜなのでしょうか? 客観的に見れば、日政府が「法的責任」を否認することは、日政府の「謝罪」が曖昧で誠意のないものだという疑念を掻き立てる理由の一つとなっており、日の立場を有利にする態度とは思えないからです。 「法的責任を認めようとしないのは、補償しなければならなくなるから」なのでしょうか? しかし、法的

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  • 安倍首相への公開書簡 - Apeman’s diary

    日、オリヴァー・ストーン監督や日米の研究者らが、ハワイ訪問を控えた安倍首相に対する公開書簡を出したことが報じられましたが、その全文と署名者リストが以下のサイトで公表されています。 http://peacephilosophy.blogspot.jp/2016/12/oliver-stone-and-52-scholars-and.html もちろん、首相が誠実な回答をすることなどこれっぽっちも期待できないわけですが、このように報じられることでハワイ訪問の欺瞞性を指摘する意見があることをアピールする、という効果はあるものと思います。

    安倍首相への公開書簡 - Apeman’s diary