【このコラムについて】 ルポライターの朝山さんとつきあいはじめて、かれこれ10年になります。電話で雑談をすると、僕は朝山さんに「最近、誰を追いかけているんですか?」って、つい聞いてしまう。朝山さんが追いかける対象は、7割ぐらいの確率で、一般的にはあまり知られていない人物なんです。 でも、朝山さんのアンテナに引っかかる人物やグループは、どこか変わっている。どの分野であっても、定石を外しているのだけど、かといって個性をあけっぴろげにしている感じでもない。剛速球のストレートでもなければ、魔球のような変化球でもない。 そうそう、簡単に「AかBか」に割り切れないものにこそ、朝山アンテナは反応するのです。この割り切れない人物やグループに宿る魅力の中に、いま「私たちの欲しいもの」が眠っているんじゃないでしょうか(僕はそれを個人的に「第3のシアワセ」と名付けています)。しばらくの間、朝山さんと一緒に、私た