鳩山新政権が、「政権交代」の次なる旗印「脱官僚」を広く印象付けるために、次々と方針を打ち出しています。 国家戦略局に行政刷新会議、閣僚委員会や政務三役会議に各省政策会議といった新味ある会議体、事務次官会議廃止や官僚の記者会見原則廃止・・・。これらの取り組みは、「いよいよ時代が変わった」という実感を国民に与え、マスコミも概ね高い評価を下しているようです。 これらの取り組みの根幹にある思想は「政府与党一元化」です。飯尾潤氏の『日本の統治構造』(中公新書)をはじめとして、日本の政策決定システムは「政府」と「与党」が分立してしまっているとかねてから指摘されてきました。この二元構造こそが官僚主導をもたらしたのであり、議院内閣制のモデルであるイギリスを見習って「一元化」すれば「脱官僚」し、「政治主導」を確立できるというのが民主党の考えです。 この内容は一般の国民にそう理解しやすいものではないでしょう。